飼い主からみればかわいいペットも、ペットを飼っていない人からは迷惑に感じる場合があるようです。そこで、全国の17~90歳の男女666人に調査をしたところ、7割以上の人が近隣のペットで「迷惑」を感じることがあると回答しました。また、迷惑の内容については、「鳴き声がうるさい」「敷地内、ベランダ等への糞尿」などに回答が集まったそうです。
株式会社トナリスクが2022年9月に「隣人のペットの迷惑事情」と題して実施した調査です。
まず、「お隣さんのペットで迷惑はありますか」と聞いたところ、74.0%の人が「迷惑がある」と回答しました。
また、「ペットの迷惑なこと」については、隣人が犬を飼っている人では「夜中に鳴き声がうるさい」(犬41.1%、猫16.7%、その他(鳥など)61.1%)、「早朝の鳴き声がうるさい」(犬44.9%、猫12.1%、その他(鳥など)72.2%)などが上位に挙げられました。なお「隣の犬が多少吠えますが、不快に思うほどではありません。早朝、飼い主が犬を叱りつける声の方が迷惑です(40代男性・山形)」というように犬の鳴き声よりも、飼い主の声がうるさいと感じている人もいたそうです。
隣人がネコを飼っている人では、「敷地内、ベランダ等への糞尿」(犬12.5%、猫56.1%、その他(鳥など)27.8%)、「庭・バルコニーなど敷地内に入ってくる」(犬6.4%、猫48.5%、その他(鳥など)22.2%)など放し飼いによる迷惑を感じている人が多くなりました。具体的には「隣の家の猫が、庭に入ってきて植物を荒らしていた時期があります(40代女性・滋賀)」という意見が見られたといいます。
さらに、鳥などその他のペットに関しては、「住宅地であるのに、鶏を飼っていて、早朝に起こされてしまう(60代男性・栃木)」「亀をベランダで飼っていて、ゴトゴト音がしてうるさい(30代男性・神奈川)」といった鳴き声や騒音のほか、「隣家の鳩の糞害に悩んでいます(40代女性・山形)」など、鳥の糞害に迷惑を感じている人もいたそうです。
一方で、隣人がペットを飼っていても迷惑を感じていない人からは、「いつも癒やされています(40代女性・神奈川)」「逆に会話できてよかったりする(30代女性・新潟)」「ときどき脱走騒ぎとかあるけど、みんなでなんとかできるからある意味地域がまとまっていいかも(30代女性・岡山)」など、ペットが近隣のコミュニケーションのきっかけになっていることがわかるコメントも寄せられました。
そのほか、「隣はネコを飼っているが、事前に、迷惑をかけるかもしれないと報告があったので、自分の庭にネコがいたとしても気にしたことはない(30代女性・埼玉)」というように、隣人の事前の配慮によって良好な関係を築いている人もいたといいます。その一方で、「『あなたが好きな動物を嫌いだと思っている人もいる』ということを理解してほしい(40代女性・東京)」という声も寄せられていたそうです。
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調査を実施した同社は「ペットを飼うときには、その動物の習性等を正しく理解した上で、適切な飼い方やしつけ等をして、近隣に迷惑をかけないように配慮することが重要です」と述べています。