ワーママにとっての「週末」。それは貴重な土日で重要な48時間です。休日だからこそ、やらなければならない事がたくさんありますが、その一方で「私の時間」も確保したい!そうでなければ、やってられませんものね!…でも、夫は寝てたり、家事も手伝ってくれなかったりして、なかなか協力的ではなかったりするかもしれません。どうして…と怒りをぶつける前に、お互いの本音を探ってみませんか。お休みの日をめぐる共働きの夫・妻それぞれの思いを聞いてみました。
ママは怒ってる!夫に言いたい「お休みの日」グータラしすぎでしょ!
▽疲れてるのはわかる。でもそれは私も一緒。休日は3食ご飯を作りながら、たまった家事もしなくてはならない。でも夫は昼すぎまで寝ている! 正直「起きろ、てめ~!」と激しく思う事あり……(Nさん/36歳/子ども2歳・4歳)
▽私が洗濯物を山ほど抱え、同時に掃除機をかけ、子どもの宿題さえチェックしながら家事をこなしている。その横で、夫はフツーにテレビを見ている。鈍感なんですか、気づかないフリですか、それとも何とも感じていないのだとしたら、私の夫選び、間違っていたんですか!!!(Tさん/38歳/子ども9歳)
▽休日に、ちょっと私が声をかけたり、「ねぇ、そういえばウチの子さ」と話しかけてもスルー。本人はどうやら無視してるつもりはなく、テレビやゲームに夢中なだけ。その無神経さにイラっとくる(Hさん/30歳/子ども3歳)
▽「子どもと公園に行ってくるよ、ママも休みたいんでしょ」それで30分もせず帰宅してくる。やれ下の子が泣いたとか、公園で飽きちゃったとか。でも、時間の問題以上に「さぁ、俺は子守りしてきたぞ」と、その後はオレ様状態で好き勝手にされるのがどうにも我慢ならない。子連れで出かけるなら、半日は出かけてこい!(Fさん/40歳/子ども5歳・8歳)
▽休日、ちょっとした事なのに頼んでみると「はぁ~」とか、わざとらしい溜め息をつく。そのいかにも「大変そうな」溜め息が一番ムカつく!だったらストレートに何がイヤなのか、ハッキリ言えばいいのに(Eさん/35歳/子ども6歳)
◇ ◇
…どうやら夫は悪気はないけれど「妻が求めているほど」休日には協力的ではないタイプがけっこういるんですね。
ママが怒り心頭なのも、わかります…。しかし。
なぜ夫は週末に思ったより協力的ではないのか。夫の気持ちも聞いてみました。
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▽本当に休みの日は休みたい。ただ、それだけ(Hさん/39歳/金融業)
▽共働きだから普段の日は疲れて帰宅後も家事の手伝いもしている。休みの日はお互い手を抜けばイイと思うのに、妻は子どもとのお出かけとか、今日は衣替えだとか、アレコレ勝手に計画をたてる。こっちの気持ちも考えて欲しい(Sさん/34歳/商社マン)
▽ハッキリ言えば、別に妻に収入をそこまで求めていない。本人のキャリア志向で選んだ共働きだから、その分の家事を貴重な休日に自分に押し付けないでほしい。それでも洗濯とか出来る事はしているのに、どこまでやれば妻は満足なのか、と時々ウンザリする(Uさん/39歳/公務員)
▽家事分担とかルール決めとか、ウチは会社か!と思うことが多々ある。家庭に「あなたの仕事はコレ」とか言う決まりって必要なのか?(Hさん/30歳/メーカー勤務)
◇ ◇
こうして夫の言い分を聞いてみると、かなり複雑です。働く妻としては「はぁ!?」という所もあるし、ある意味「それはそうかも」と思うところがないわけでもありません。ただ、ハッキリとわかるのは、内容はどうであれ「夫にだって理由はある」ということです。でも、お互い言い分をぶつけあっているだけだと、いつまでたっても夫婦のバトルは解決の糸口がありません。
理想的な夫婦の「ホリデー」スタイルに惑わされないで
共働き夫婦にとって、休日は「お互いに休みたい」ただそれだけなのかもしれません。
親としては、普段平日に「子どもとの時間があまりない」からこそ、休日には「子どもの時間を作らなくちゃ」と焦るところもあるでしょう。だけど同時に「平日は朝から帰宅後のアレコレまで」こなすのに精一杯なだけに、特にママとしては「お休みの日ぐらい休みたい」と思うのも当然です。
よく「休日は、夫が子どもを見てくれて、私は美容院に行ったり買物に行き、カフェや公園でちょっと一休みして気分転換しています」そんなコメントを見かけます。なるほど、理想的です。でも本当に毎週、そうなのでしょうか? もちろん、たまにはそんな事もしてくれるでしょう。隔週で「お互いに自分の時間を作る」夫婦なんていう記事も見ますね。
でも、それって私にはマスメディアが選んだ「ちょっと恵まれた環境の人」のロールモデルを紹介しているだけのようにも思えます。そんな夫婦もいるでしょうが、そうでない夫婦の方が多いのでは!?
休日を夫婦で仲良く過ごすために
それでも「休日」は休日なんですよ。
お休みの日のためのルールを作っても、なかなかうまくいきません。ルールを作れば、破った時の罰則が必要となってしまうからです。
暗黙の了解という言葉がありますね。
私は夫婦に必要なのは「お互いに分かっているけど、あえてそれを規則とは言わない」そうした思いやりにあるのではないか、と思います。
とはいえ、困ったことに本当に共働き夫婦にはある程度のルールも必要なのです。だから、ここは「破ったらペナルティのあるルール」ではなく「こんな感じでいこうね」という、夫婦二人の小さな「お約束」にしませんか。
お約束は、破られることもある。でもそれを許せるのが、また、夫婦という関係です。お約束は、他人にはわからないような小さなものでしょう。どう対応するのでしょう。ある人は「キレそうになったら、私は数時間プチ家出でする」かもしれないし、「妻も子どもも忘れて、釣りに没頭する」かもしれない。お互いに、「しょうがない、色々あって今日は夫は(妻は)逃避行したいのだ」と理解しあえるかどうか、だと思うのです。
恋人になった頃、新婚当時。相手のワガママも可愛くて、たくさんの事を許していませんでしたか? 許容範囲があれほど大きかったのは、「恋愛してた」そのせいでしょうか?
夫婦の愛情だからこそ、「しょうがない」」と、のみ込めることもあるのではないでしょうか。実は恋愛モードが激しかったあの頃よりも、本当の意味で「相手を許せる」それだけの積み重ねた愛情があるのかもしれない。
お休みの日の夫婦の過ごし方、分担。なるほど気に入らなくて当然です。でも、それを許せるのが「夫婦」でもあるのかもしれません。ブツブツ、ガミガミ怒りましょう。お互いに、ね。大変だったら、「あんたがやってよ!」と怒鳴りつけてやりましょう。
同時に、だけど怒鳴った後に「ちぇっ、言い過ぎちゃったかな」と振り返れるハートを持ってみませんか。「許せる」のは、もしかしたら最大の愛情表現のような気がします。