「もちだんご村 餅乃神社前」だと!?「もち吉の会社の住所がかわいくて好き」と話題に 村名の由来を聞いた

山本 明 山本 明

 「もちだんご村 餅乃神社前」という、まるで「日本昔ばなし」に出てきそうな住所がSNSで話題です。ある商品の裏面に記載された住所の画像を投稿したのは、「さかなかもしれない」(@yumesakana)さん。投稿には「もち吉って会社の住所がかわいくて好きなんだ もちだんご村なんだよ…わたしも住みたいよもちだんご村」と添えられており、リプライ欄には「お餅の村、住んでみたい」「餅乃神社…。是非参拝したい。」などと思いを馳せる声があふれました。

 このユニークな住所に本社をかまえるのは、株式会社「もち吉」(福岡県直方市)です。昭和4年の創業以来、「餅を愛し、餅一筋に生きる。」という経営理念のもと現在まで、こだわりの国産米と福岡県福智山系の良質な水を使用して米菓を作り販売してきました。同社公式アカウント(@mochidangomura)は今回話題になったツイートを「ご来村お待ちしております」というコメントともにリツイート。さらに山と川に囲まれた「もちだんご村」の美しい風景の写真を投稿、紹介しました。

 それにしても「もちだんご村」とは…!まるで「日本昔ばなし」に登場しそうな村名です。「さかなかもしれない」さんに写真を投稿した経緯を、そして「もち吉」のtwitter担当者に村名の由来や村の様子をお聞きしました。

どんなところかは知らないけれど「もちだんご村」に行ってみたい

――なぜ製造元の住所を撮影、投稿したのですか?

ツイッターを日記や良いものの記録として使っているので、今回友達からもらってうれしかった「いなりあげもち」についてツイートしました。以前からもち吉さんの激辛せんべいが好きで注文していた時に、所在地がかわいいなぁと思っていたので、自分の好きなポイントを載せました。

――この住所名の特にどこに惹かれますか?

元々「おもち」という存在や言葉の響きが好きなんです。もちという言葉自体にも柔らかくかわいいイメージがあるけど、「だんご」はそれを食べやすい形にしてくれたものだから、言葉から優しいイメージが湧きやすい気がします。

そんな「もちだんご」と「村」をくっつけていることで、どんなところか知らなくても行ってみたい。住みたい場所に思えることと、パッケージの裏面でその表記を見つけて、こうして楽しめるところが好きです。

――ご自身の投稿で「もちだんご村」の存在が全国に知れ渡りました。

いつも、ツイートがたくさんいいねされ始めるとあらかじめ通知をオフにするので、しばらく後に、気がついたらこんなにたくさんいいねされてる…と思ってびっくりしました。もち吉さんは有名なお店だから商品を食べたことがある方もたくさん居ると思いますが、知らなかった人が買うきっかけになったり、知ってたけどもっと好きになる人が出来たりしたらうれしいな〜と思います。

地元の方や、もち吉の商品のファンの方たちが「かわいいですよね!」や「もちだんご村では焼き立てのお餅が食べられますよ」とおいしい情報や共感の声を寄せてくれて、感想が全体的にかわいくてよかったです。

――いつか当地を訪れたらどんなことをしてみたいですか?

もち吉公式アカウントさんの、村のツイートを見たら、より行ってみたくなりました!美しい自然とおいしいものがある場所、素晴らしいですね。おすすめのおうどんや焼き立てのお餅を食べ、景色を楽しんで「いなりあげもち」と「激辛せんべい」を買いたいです!

「もちだんご村」は「もち吉」が昭和62年頃から使用している表記、当時の社長が考案

 さらに、もち吉のtwitter担当者にも聞きました。

――あらためて貴社公式サイトの本社所在地を確認いたしますと「福岡県直方市下境2400番地 字餅米 もちだんご村 餅乃神社前」とあります。「字(あざ)」以降の地名の由来を教えていただけますか?

もち吉が通販事業を開始する際、まず商品の味を知っていただこうと、サンプルとして缶のお煎餅の詰め合わせを電話帳でピックアップした企業や団体へ送付したことがありました。その際、もち吉の存在と名前が商品を手に取っていただいたお客様の記憶に残るようにと、過去の本社周辺の地名である“字餅米”の使用と当時の社長が漠然と頭に描いていた“もちだんご村餅乃神社前”という表記を考案し、郵便局に表記の許可を頂いたという経緯があります。昭和62年頃から使用している表記です。

――そうだったのですね。餅乃神社ではものづくりの安全と精進を祈願する、「安全祈願祭」も開催されているとか。

餅乃神社では毎月二日に大祭を実施しております(コロナ禍になってからは感染状況によって実施しない月もあります)。神主に来ていただいてお祓いをしたのちに、紅白の餅をふるまっております。一般の方もお見えになられた際はお餅をお持ち帰りいただけます。

――「ヤフーのトレンドにもちだんご村が入っているとの情報が…」ともツイートしていましたね。

多くの方に弊社の住所に興味を持っていただいたことはとても嬉しく思っています。ただ、知らなかったという意見も多かったので、普段からだんご村のことについてもツイートしているTwitter担当としては、もっと頑張らないとな…と思いました(笑)。

◇ ◇

 最後にもちだんご村に行ってみたいと思っている人に向け、以下のようなメッセージをいただきました。「全国に店舗のあるもち吉ですが、だんご村ではお煎餅のほかにも焼き立てのお焼きや豆腐店、うどん店などここでしか味わえないものもあります。また春秋に花を咲かせる花宛や水車もあり、山と川に囲まれた自然豊かなところですのでぜひ遊びに来てください」(同担当者)。行楽の秋を迎えようとしている今、風光明媚かつ美味を楽しめる当地を訪れてみたいものですね。

■「もち吉」公式twitterアカウント
https://twitter.com/mochidangomura
■「もち吉」ウェブサイト
https://www.mochikichi.co.jp/

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