オークションサイトなどで横行する偽サイン詐欺がSNS上で大きな注目を集めている。きっかけになったのは以下のような、よっしー part IIさん(@TAKRL)の投稿。
「異次元からやって来たヤァ!ヤァ!ヤァ!なジョンのサイン入りの82年レコード、現時点で既に1万超えてて笑ってる。いくらまで上がるのこれ。」
よっしー part IIさんが取り上げたYahoo!オークションで出品されているジョン・レノンのレコードは1982年に発売されたもの。ジョンは1980年に亡くなっているのでサインするのは物理的に不可能なのだが、なんとこのオークションには44件もの入札があり、価格も12638円まで上昇している。
SNS上の反響に気付いたのかその後出品は取り下げられたようだが、このような底の浅い詐欺が横行しているとは驚きだ。よっしー part IIさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「イタコがサインしたんでしょうかね。」
「『亡くなるまでの3週間の間にサインした国内盤』が3.6Kで落札されてますね(https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s1051639372) この方の出品物は来日してないスターも含め、国内盤ですね。」
「こういう詐欺紛い商法は、遺族であるオノヨーコ氏がパブリシティー権侵害で訴えない限り延々と続くでしょう。訴訟を起こすだけの法外な落札価格ではないというのもネックですね。悪事で得た端金は身にならないというのを出品者には自覚して欲しいです。」
など数々の驚きと怒りの声が寄せられている。
よっしー part IIさんにお話を聞いた。
ーー今回のヤフオク出品をご覧になったご感想をお聞かせください。
よっしー:出品されたLPがジョンレノン没後にリリースされた追悼ベスト盤であることは一目瞭然なので失笑してしまいますが、出品カテゴリーを「音楽」ではないジャンルで出品することでアルバムリリースの経緯をよく知らない層をターゲットにしている点が、ジョンレノンのネームバリューを利用した悪質な詐欺だと思いました。
ーージョンレノンの没年を知らずに入札してしまう人がいるということへのご感想をお聞かせください。
よっしー:偽の掛け軸に騙されてしまう人と同じ心理なのかと思います。入札する前に疑いを持つこと、検索して調べることが大事です。今回のケースで言えば、アルバムタイトルの「The John Lennon Collection」とネットで検索するだけでもすぐに気づけたはずです。出品が取り下げられたのでよかったものの、入札してしまった人は気をつけてほしいです。
ーー今回以外にもこういった詐欺は起こっているのでしょうか?
よっしー:レコードの偽サインはかなり多いです。日本の漫画家の偽サインなど詐欺罪で取り締まられるケースがありますが、海外アーティストの偽サインレコードはほとんど摘発されていないのが現状です。
ーーこれまでのコメントや反響へのご感想をお聞かせください。
よっしー:話題になったことで出品が取り下げられたのは幸いでした。
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筆者が確認した限りでもYahoo!オークションやメルカリを中心に偽サインとおぼしき出品は数多くあった。このような行為はれっきとした犯罪であり許されるべきではないが、オークションサイト利用者にも偽物と本物を見極められる最低限の知識は必要なのかもしれない。
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【よっしー part IIさん関連情報】
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