混雑時でのセルフレジ、やりたがる子どもをどうすれば? 「親が言っても聞かない」「大人も不慣れ」と多様な意見が噴出

宮前 晶子 宮前 晶子

「スーパーのセルフレジを幼児にやらせてる人がいたとして、なんで幼児にやらせてるかというとたぶん「幼児がやりたがったから」だと思うのでそんな幼児様に「並んでる人がいるから早くしようね」「あとはパパ/ママがやるね」と進言したところで聞き入れられると思っているのか?」と、投稿したネジ子さん(@nejiko)。

混雑時に子どもが「やりたい!」とセルフレジで会計をさせてしまう親の是非について、SNSではさまざまな意見が飛び交っています。そんななかで、「親が教育のためにやらせているんじゃなくて、子どもがやりたがっているのだ」ということを伝えたかったというネジ子さんに話を聞きました。

セルフレジについての意見が続出しました。

「“レジができないことを教えるのも躾”との声があるから、子供を叱って泣き叫ばせたら、今度は“あんなに子供泣かせて可哀想に…やらせてあげればいいのに”民が出てくるので、八方塞がり」
「ママ達も結構辛いんです。自宅周辺のスーパーはセルフレジばかりでこちらも泣きそう」
という子育て中の保護者のリアルな嘆き、
「セルフレジは玩具でない」「人が並んでいる時に、幼児の「やりたい」を通すのはただの我儘」
「もしかしたら早くしてと思ってる人の中には子供を留守番させてる人もいるかも」と苦言を呈する意見、
「聞き分けの良いはずの大人すらコントロール難なのに、幼児のコントロールなんてできるわけない」
「セルフレジに関しては慣れてない方も同じくらい遅いのでなんとも言えない」
と幼児に限った問題ではないとする声、
「おもちゃ会社にセルフレジのおもちゃを作ることを提案」
「子供専用セルフレジがあればいいのに」といったビジネスアイデアも。

また、子どもを止めることができない親へぶつけられた怒りや批判的なコメントに対して、「ゾッとしました…子どもが大きくなれば、子育て経験ある方も、小さい子の子育ての苦労も忘れるものなのですね…レジ待つくらいで怒りますかね…」と冷静な声もありました。

さらにネジ子さんは、かつて子どもだった大人たちに、「幼児、大体コントロール不可の生き物なんだけど、親がうまくやればコントロール可能なはずと思い込んでいる人も多くて、みんなコントロール不可の幼児だったはずなのにその頃のことは全部忘れて生きているの面白いよね……子供は何もかも忘れてしまうので仕方ないけど……」とも語りかけています。

予想外の広がりを見せた投稿について、ネジ子さんはどう思ったのでしょう? 話を聞きました。

10年間思い続けている「幼児は大人の思い通りにならない」

――セルフレジに関連するつぶやきに合計7.5万件ものいいねが付きました。

「Twitterでセルフレジについての声が増えていたので、私も投稿しました。今回はセルフレジについてですが、例えば電車内での幼児の過ごし方など、公共の場における幼児の振る舞いについて厳しい意見が多い印象があります。

一方で自分の子育ての経験から、特に低年齢の幼児が大人にとってそう都合の良い態度をとれるとは限らないことを身に染みて感じていたので、またこういう話か~、と思ってつぶやいたのです」

――リプライでも、「まさにその通り!」「それでも混んでる時は言い聞かせるべき」など皆さん持論を語っていました。

「共感の声も多くて、どこの子も一緒だな~という気持ちになりました。でも、こういうことが許容できない人も一定数いて、社会に余裕がないということなのかな~と感じました。

“自分も子供がいない頃は親がちゃんとしつけてないからと思っていたけど子供ができてそう簡単にはいかないとわかった”というような趣旨のコメントが印象に残っています」

――ネジ子さんご自身は、スーパーでの買い物はどうされていますか?

「10歳になる上の子はカートにもベビーカーにも乗らないタイプだったので、1~2歳の頃はスーパーに連れて行くこと自体滅多になかったです。今も買い物は生協などがメイン。スーパーに行くのは週1回程度です。3歳の下の子を連れて行くときは、“必ずお姉ちゃんかママかパパと手をつなごうね”と言い含め、復唱させて、お約束が守れたら褒めちぎる…という作戦をとってます。

それが定着してきたので、スーパーではおとなしくしてくれています。 でも、こういう作戦が通用するかどうかも、子供の性格によるところが大きいです。ちゃんと言い聞かせたからと言ってうまくいくとは限らないと思います」

◇  ◇

新型コロナウイルス感染症の流行や人件費の削減、忙しい時間帯のレジ回転率の上昇などを目的に導入が進んだセルフレジ。便利な反面、やりたがる子どもや使い方に戸惑う人の問題も浮上しています。セルフレジを上手に使って、心地よく買い物ができるように、さまざまな考えの人が声を出し合い、より良い方向に導く。それが、すべての人が暮らしやすい成熟した社会の姿ではないでしょうか?

■ネジ子さんTwitter https://twitter.com/nejiko

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