厚生労働省がこのほど発表した、「ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)」によると、2021年11月時点に確認されたホームレスの平均年齢は「63.6歳」となり、調査を開始した2003年以来、過去最高を更新したそうです。
調査は2021年11月に実施。東京都23区、政令指定都市及び、2021年1月調査で20人以上のホームレスの報告があった市で、個別面接を実施。1169人から有効回答がありました。
「年齢分布」については、前回調査(2016年)の平均年齢61.5歳から2.1歳上昇し、63.6歳となりました。年齢層別で見ると、もっとも多かったのは「70歳~」の34.4%で、前回の19.7%から14.7ポイント上昇しました。次いで「65~69歳」(20.0%)、「60~64歳」(15.6%)、「55~59歳」(10.7%)、「50~54歳」(8.9%)、「40~49歳」(7.5%)、「~39歳」(2.8%)と続き、高齢化が進んでいることが伺えたといいます。
次に、「路上生活の期間」については、「10年以上」が40.4%ともっとも多く、前回の34.6%から5.4ポイント上昇しました。以下、「5年~10年未満」(19.1%)、「1年~3年未満」(11.4%)、「3年~5年未満」(9.2%)と続き、路上生活の長期化が伺えたそうです。
続いて、「路上生活になった理由」を聞いたところ、もっとも多かったのは「仕事が減った」(24.5%)でした。次いで「倒産や失業」(22.9%)、「人間関係がうまくいかなくて、仕事を辞めた」(18.9%)、「病気・けがや高齢で仕事ができなくなった」(14.3%)といった回答が続いたそうです。
また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によるものとしては、「仕事が減った」(43.2%)がもっとも多く、続いて「倒産や失業」(18.2%)、「人間関係がうまくいかなくて、仕事を辞めた」「アパート等の家賃が払えなくなった」(いずれも9.5%)といった回答が続いたそうです。