工房系ランドセルメーカーの老舗・土屋鞄製造所が、ランドセルの人気カラー・トップ10を発表しました。2023年度入学の小学生向けの商品では、購入者の76%が赤系・黒系以外の色を選んでいるといい、ランドセルの多色化が進んでいるといいます。
2023年度入学の小学生に向けて、同社は過去最多の約50色のランドセルを販売しており、3月2日の発売開始から4月3日までの約1カ月の間に購入されたランドセルの色を集計したといいます。人気1位の色は「ピンク系」(19%)で、2位に「茶系(キャメル等)」(17%)、3位に「黒系」(16%)、4位「パープル(ラベンダー等)」(12%)、5位「青系」(11%)と続きました。
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同社が2022年に小学校に入学する子どもがいる親326人を対象に、2021年4月に聞いた調査でも、ランドセルの色について「性別による固定観念をなくしたほうがいいと思う」と8割以上が回答していたといいます。
同社は、「親世代の意識の変化を受け、『男の子は黒、女の子は赤が主流』といった従来の傾向はますます薄れているようです。こうした変化の波を捉えようと、ランドセルを販売する各社が今年、ジェンダーレスなデザインや色を採用した新商品を新たに打ち出しています。『SDGs』にあるような多様な価値観が求められる現代社会において、ランドセルは『固定観念の変化』を表す一つの物差しになるのかもしれません」と述べています。