近年多くの会社で取り組まれている「女性活躍推進」ですが、実際の男女の働き方に関する課題や女性活躍推進の取り組みはどのようなものなのでしょうか。そこで、全国の大企業から中小企業までの管理職および一般職に勤務する25~69歳の男女1000人を対象に、「男女の働き方の違いやキャリア意向」について調査をしたところ、会社における女性管理職比率は約3割が「3%未満」でした。また、女性管理職比率が3%未満の組織では、3割以上の社員が「生産性が高くない」と感じており、「時短勤務・短時間勤務」の導入率も平均以下であることがわかりました。
総合人材サービスのパーソルホールディングス株式会社が、2021年11月に実施した調査です。
はじめに、「会社における女性管理職比率」を聞いたところ、「3%未満」が29.0%と最も多い結果となりました。次いで、「10%~19%」(16.9%)、「3%~9%」(15.3%)、「20%~29%」(9.0%)となり、全体で見ると女性管理職比率が30%未満の会社が70.2%を占めていました。なお、「わからない」を除くと、30%以上の会社は8.5%にとどまったそうです。
続いて、「現在、自社で取り入れている働き方」について聞いたところ、女性管理職比率が3%未満の組織の場合、「時短勤務・短時間勤務」(26.9%)、「長時間労働の是正の対策」(25.5%)の導入が、全体平均より低い傾向だったそうです。
また、「所属している組織・チームは生産性が高いと感じますか」と聞いたところ、女性管理職比率が3%未満の組織は、生産性が「高いと思う」が18.3%、「高くないと思う」が33.1%となり、「わからない」を除くと、唯一、生産性が「高くないと思う」と感じる比率が「高いと思う」と感じる比率を超えた結果となりました。