スーパーでキャベツを選ぶ際、どんなことに注意していますか? 葉が紫に変色してる…、劣化してるのかな、やめておこう。いえ、「紫を避けないでください!」。
八百屋歴10年の青髪のテツ|野菜のプロ(@tetsublogorg)さんのツイートに、14万いいねがつくほど話題になっています。それはキャベツを選ぶ際、表面の葉が紫色のものを選らんで!と訴えかけるもの。ツイートには「知らなかった」「むしろ避けてた…」なんて声もあがっています。ツイートを投稿したテツさんにお話を聞きました。
なぜ紫がいいの!? 理由を聞きました
ーー今までは色鮮やかな緑のものを手に取り、紫色のキャベツはなんとなく避けていました。なぜ紫が良いんでしょうか?
「寒い環境で育ったキャベツは自分自身を凍結から防ぐために糖を生成します。また寒い環境下ではアントシアニンが表面に現れやすいという性質があるので、紫=寒い環境で育っている=甘いということになります」
※アントシアニン:植物が持つ青紫色の天然色素
ーーそれは知らなかったです!紫はやはり残りがちですか?
「はい、売れ残りがちです…。やはりキャベツは緑という認識が一般的だからだと思います。今回ツイートしたのも、キャベツを売り出すときに紫のものがどうしても残ってしまうので、『紫=傷んでいる』という認識を無くせたらと思い投稿しました」
ーーあまり知られていなかったのか、大きな反響を呼びましたね。印象的な声はありましたか?
「『腐っていると思っていた』というコメントですね。そんなことはないので安心して買っていただきたいと思います!」
ーーほかにも一般的によくある間違いはありますか?
「間違いではないんですが、外葉をたくさん剥ぐ方は食べれるのに勿体ないなと思います」
ーー消費者の方に伝えたいことがあれば教えてください!
「この機会に野菜に興味を持って頂きたくさん買ってたくさん食べて頂けたら嬉しいです」
◇ ◇
なお、テツさんは「食べることが好きで食品関連ならなんでもよかったんですが、気づいたら青果の仕事をしていました。仕事で扱う以上お客様に説明する必要があるので本やネットで毎日調べてます」と、野菜と10年向き合ってきたプロ。「紫色を選ぶ」以外にも、キャベツにまつわる豆知識を教えてくれています。
「農家さんからキャベツの選び方を教えてもらったのでシェア。キャベツは裏側の 5 本の筋の間隔が均等になっているものが成長に偏りがなくおいしいそう」
「キャベツは部位ごとに使い分けよう。外葉:甘味がなく、食感は固いが焼きそばや炒め物にはシャキシャキ感がいいアクセントに。 内葉:クセがなく使いやすい、青臭さも少ないので煮物や炒め物に。 中心葉:甘味が強く柔らかい、サラダに最適」
「キャベツは半分切られても成長のため光合成をして変色します。カットキャベツは切り口が黄色いものを選びましょう!」
「保存の際は温度は0℃くらいがベストなので、野菜室より冷蔵室がいいですね。芯を取り除いて保存することで成長が止まり、長持ちします」
そして、キャベツといえば3月ごろからは「春キャベツ」の時期。青髪のテツさんえに選び方を伺ったところ、「春キャベツは生食で食べることが多いと思いますが、育ちすぎてギッチリ詰まったものは葉が硬く生食に向かないので大きさの割に軽いものが柔らかくおいしいですよ。通常のキャベツは逆でギッチリ詰まった重いものを選びましょう」とのことでした。
■青髪のテツ|野菜のプロさんが運営するブログ
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