「人を人と見てない説セット」という2枚の漫画がツイッターに投稿されて話題になっています。ツイートしたのは漫画日記サイト「ウッドブック」で、飼っている2匹の猫との日常を描く「鴻池 剛(@TsuyoshiWood)」さんです。飼い猫からの扱いのひどさに、思わず吹き出してしまう漫画を描いた作者にお話を聞きました。
2枚の漫画に描かれているのは、10歳のぽんたくんと鴻池さんのやりとり。ぽんたくんは日頃から強気なため、鴻池さんはいつも振り回され気味です。
ある日、ソファに座ってスマホを見る鴻池さんのもとに、ぽんたくんがやってきます。何の迷いもなく、ソファの背もたれに乗って、前足を鴻池さんの頭に乗せて何かの匂いを嗅ぐぽんたくん。
前に置かれたテレビ画面に映るその姿を見て「少しでも高いところから確認したいんだな」と考えた鴻池さんでしたが、それって自分は「台」だと思われているってこと!?と呆然。顔がある奇妙な肌色の台になった鴻池さんが、最後のコマに描かれました。
もう1枚の漫画は、お腹が痛くてソファで休む鴻池さんのもとに、股の間で撫でてもらうのがお気に入りのぽんたくんがやってきます。今はお腹が痛いから相手をする余裕はない!と足を閉じて拒否すると、ぽんたくんがお腹の上に乗ってきました。
お腹が痛いにもかかわらず「甘えたいのかな?」と撫でようとした優しい鴻池さんの手を激しく拒否するぽんたくん。怒りの顔で見つめるぽんたくんの顔は、まるで「マットが動くな」と言っているようです。今度は、顔がついた肌色のおかしなマットになっちゃう鴻池さんなのでした。お腹痛いのに…。
「猫は人間の事を【狩が出来ない可哀想な大きい猫】と思ってるらしいです。」
「ぽんちゃんあいかわらずニャンキーでかわいらしいこと(笑)」
「カメラで監視されてないか心配になるぐらいうちの猫🐈も全く同じ行動をします。😁」
「猫 アルアル❣️」
「うちの猫は人の上に乗らない(膝とかも)ので少々寂しく感じているのですが、先生のエピソードを見ると良いことなのかな、と思ってしまいます笑」
「人は踏み台wwwwww」
「猫ってこうゆう所ありますよね😅 分かります」
漫画には、共感と爆笑のコメントが殺到し、いいねは7.4万を超えています。
リプライには、肌色の物体になってしまった鴻池さんに「お腹を温めてくれる、そう、湯たんぽんたになってくれたんだと思いたい!」「必要とはされてますよ🤣」という慰めも。ほかに「日常茶飯事。たぶん踏み台であり座布団であり枕であり給餌器。生物として認識されてるとしたらトイレ掃除のおばちゃん」「何を今さら😼」と、飼い猫に人と思われていないことはわかってましたというコメントも寄せられています。
作者の鴻池さんに聞きました
──ぽんたくんは、鴻池さんを何だと思っているのでしょうか。
「飯を出す何か」だと思っているんじゃないかと思います。
──「何か」(笑)。もう1匹いるアルフくんは?
アルフは舐めたりしてくるので、「飯を出すお気に入りの何か」くらいには思ってくれているのかもしれません。
──ちょっとマシですね(笑)。ぽんたくんは、どんな子ですか?
寄ってはくるけど、すぐ手と牙が出るのでよくわかならない性格です。ぽんたは、友人が拾ってウチに来ました。猫を飼うのはぽんたが初めてです。犬は飼い主に生き、猫は場所に生きると聞いてへぇ~と思いました。
──そうなのですね。ぽんたくんに噛まれたり爪を立てられたりしていますが、鴻池さんにだけ攻撃的になるのですか?
お腹とか触れば誰にでも攻撃します。でも急に攻撃してくるのはずっと一緒にいる僕だけかもしれません。
──ぽんたくんが、鴻池さんより偉いと思っているのが理由だったりするのかな?
僕を含めた3体が3体とも自分が一番偉いと思っているから、歪みが生じているんじゃないかと思っています。
──なんとなくわかります(笑)。アルフくんは、どんな子でしょうか。
6歳のオスで、こっちが気が狂うほど寄ってきます。
──2匹それぞれの漫画が、どれもとても面白いです! 鴻池さんにとって2匹はどんな存在ですか?
同居してる猫です。
◇ ◇
鴻池さんは、2002年から漫画日記を「ウッドブック」で描いています。「同居している猫」という表現がぴったりの楽しい漫画は「猫の話」というカテゴリーで2014年から発表されていて、まとめて読むことができます。
■鴻池剛さんの漫画日記「ウッドブック」 https://tsuyoshiwood.com