『鬼滅の刃』の対戦場面のような真剣な眼差しで、カーテンレールの上を歩く猫ちゃんの姿が話題です。飼い主のやまねこさん(@9HGvBcvxvg6TiRQ)にお話を聞きました。
お魚の呼吸、弐の型、後ろ歩行!
「全集中」というつぶやきと共に、1枚の写真をツイッターに投稿した、やまねこさん。そこに写っていたのは、とてつもなく真剣な表情でカーテンレールの上を「バック」する猫ちゃんの姿!『鬼滅の刃』のワンシーンのような猫ちゃんの姿に、「すごく集中してる顔ですね」「気配を消すのに、全集中?」「お魚の呼吸 弐の型 後ろ歩行」と、多くのリプライが寄せられました。
まさしく「全集中」の眼差しで、カーテンレールの上を後戻りしていたのは、もと保護猫の男の子、テトくん。くりくりのお目めと大きなお耳が可愛い、生後9カ月ほどになる子猫です。
高いところが大好きな猫ちゃんたちにとって、どうやらカーテンレールは「キャットウォーク」感覚のよう。リプ欄には、「オイラんちのカーテンレールはもうガッタガタです」「下りるときはカーテンを使ってビリビリ~と下りてきてました(笑)」といった、猫飼いさんたちからのリアルな声も。
テトくんはどんな状況で「全集中」になったのか!?そして、この後、テトくんはどうなったのか!?飼い主のやまねこさんにお話を伺いました。
ーーまさしくお目めが「全集中」な感じでカッコいいですね。テトくんのこの姿に気づかれたのはどんなタイミングだったのですか?
「休日の朝、窓際にあるケージのなかのハンモックに乗って外を見ていたので、換気がてら網戸にした後、キッチンで朝ごはんの支度をしていたんです。少し時間も経ったし、様子が気になって覗いてみたら、てっちゃんがいつの間にかケージの上にいて、目が合いました(笑)。ケージの上に乗っているところはあまり見ないので、急いでスマホを向けました。私に気づくと何度か鳴き、その後、カーテンレールの上に乗り移りました」
ーーツイートには「バック中」とありましたが、写真のテトくんはどういう状況だったのですか?
「カーテンレールの上に乗り移った後、今度は慎重にケージの上まで後戻りしたんです。そして、グラグラしながらも、ケージの外側を器用に移動して、元のハンモックに戻って、ニャルソックの続きをしていました。レールの上をバックをしたときは、心配というよりも率直に、器用だなぁと思いました。それよりも、ケージの外側を伝ってハンモックに戻るときにぐらついて落ちそうになったので、一瞬ヒヤッとして焦りました」
ーーおお…無事でよかったです。
「実はこれまでに、カーテンレールの上にいる姿を1〜2度しか見たことがないんです。寝室のエアコンの上にはしょっちゅう乗ってますけど(笑)」
ーーレアな場面だったのですね。テトくんはまだまだ好奇心旺盛な子猫ちゃんなのですよね。
「まだまだ赤ちゃん猫ですね。とにかく元気いっぱいで好奇心旺盛で、飛び乗ってくるのはしょっちゅうで、芸も何個かするので、犬みたいな猫ちゃんでもあります(笑)。知らない人に警戒するので、初めて家に姉が遊びに来たときも、隠れて出てこないんじゃないかと主人と話してたんですけど、お出迎えまでして、ずっと遊んでもらっていました。まだまだ知らない部分がありそうで、これからの成長も楽しみです」
ーーもと保護猫のテトくんはどんな経緯でお家に…?
「保護の数日前からアパートにきていたのを目撃していて、そのときは大人の地域猫と一緒にいたようで、私達夫婦を見るなり、子猫だったてっちゃんは、階段を転がりながら大慌てで逃げていきました。後に連れていった病院の先生いわく、恐らく以前は飼い主がいて、捨てられたのだろうと。きっと人間が怖かったんだと思います…。
保護した日は、怪我もしていて、空腹の限界だったようで、小さな身体で大きな声で鳴き、必死に助けを求めてくれました。お迎えするかどうか主人と話し合っているなか、てっちゃんは怖がりもせず家に入ってきて、甘えてきました。それでメロメロになってしまい、すぐに決断しちゃいました(笑)。甘えん坊な性格は去勢した今でも変わらず、何かあるとすぐ鳴いて甘えたり怒ったりするので、病院の先生からも、『お喋りな猫ちゃんだね』って言われます(笑)」
ーー保護時のケガは治ったのでしょうか?
「耳の怪我自体は治りましたが、今もそこに毛が生えないので、どこを怪我していたかわかります。傷跡を見る度に少し心が傷みますが、あのときよく助けを求めてきてくれたなって褒めてあげたくなるんです」
ーー今回リプ欄には、テトくんのようにカーテンレールを歩くいろんな猫ちゃんたちの写真もたくさん寄せられていましたね。
「やっぱり猫ちゃんは高いところに登りたいんですよね!将来はカーテンレールじゃなくて、立派なキャットウォークが付いた家を建てたいと考えています。それまでは、カーテンレールが歪まないように、ハラハラしながら見守ろうと思います(笑)」
◇ ◇
「てっちゃんと暮らし始めたことで、残業をしたくなくなりました。以前は、家計のためならとがんばっていましたが、今は早く帰っててっちゃんの顔が見たいです(笑)。スマホのデータがてっちゃんの写真で圧迫されてしまい、一時メールが届かなくなったこともありました。テトは本当に、私達にとって子どものような大切な存在です」(やまねこさん)
まるで運命だったかのように、やまねこさんご夫妻の家族になったもと保護猫、テトくん。これからも元気いっぱいに、可愛い様子をたくさん見せてくださいね。