11月24日から東海道・山陽新幹線にて「のぞみ」のこども料金が実質無料になるサービスが行われています。期限は12月19日まで。この機会に利用されてはいかがでしょうか。
条件を満たせばクレジットカードに返金
JR東海・西日本では11月24日から12月19日まで対象区間の乗車分に限り、こどもの利用代金を実質無料にするサービスを実施します。ただし、無料になるにはいくつかの条件をクリアする必要があります。
【こども料金を実質無料にする条件】
▽1 「エクスプレス予約」個人会員もしくは「スマートEX」会員であること
※法人会員は対象外
▽2 対象区間の「のぞみ」普通車指定席・グリーン車の対象商品の「おとな」「こども」を同時購入すること
※早特商品、e特急券はキャンペーン対象外
▽3 「おとな」「こども」を含む2名以上で予約すること
※「おとな」「こども」含めて最大6名まで予約可
▽4 全員がICサービス(チケットレス乗車)で乗車すること
※予約完了後に「乗車用ICカードの指定」が必要
専用ウェブサイトから「エクスプレス予約」もしくは「スマートEX」への入会申込からスタートします。年会費は「エクスプレス予約」が1100円(税込)、「スマートEX」は無料です。
どちらも乗車前の予約変更は簡単操作で何度でもでき、交通系ICカードが利用可能です。年会費が発生する「エクスプレス予約」では繁忙期でも利用できる会員価格が設定されています。
また乗車前に「おとな」だけでなく「こども」の交通系ICカードを登録することを忘れないようにしてください。
これらの条件を満たすと「こども」の利用代金をクレジットカードに返金します。返金額はクレジットカードの利用明細書で確認できます。
すべての区間で利用可能…というわけではない
先ほど述べた通り、全区間が対象区間になる、というわけではありません。対象区間は以下の通りです。
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東京、品川、新横浜~名古屋、京都、新大阪、新神戸、岡山、広島、小倉、博多
名古屋~岡山、広島、小倉、博多
京都、新大阪、新神戸~広島、小倉、博多
岡山~小倉、博多
◇ ◇
注意点は列車を乗り継ぐ場合は対象外となり、「のぞみ」に限られます。2022年3月に「のぞみ」30周年を迎えることへの感謝を込めて、今回の措置がとられています。いずれにせよ、「のぞみ」は東海道・山陽新幹線で最も列車本数が多いため、利便性は高いといえるでしょう。
第一目標はコロナ禍で落ち込んだ需要促進ですが…
今回のこども実質無料サービスの第一目標はコロナ禍で落ち込んだ新幹線の需要促進です。一方、「エクスプレス予約」個人会員もしくは「スマートEX」会員限定サービスであることから、「乗車券・指定券のチケットレスを進めたい!」というJR東海・西日本の意図が透けて見えます。
チケットレスにより利用客の利便性が高まることはもちろんですが、JR側からすると窓口や券売機でのきっぷ受け渡しが不要になるなど、駅の業務効率化が実現できます。
少子化により労働人口の減少が続くことが予想される中、鉄道会社は少ない人数でサービスを提供することが求められています。コロナ禍による収入減少により、業務効率化はまったなしの状態です。
またJR東海ではリニア中央新幹線品川~名古屋間開業時には名古屋駅での乗り換えが増加することから、できるだけチケットレスになることを目指しています。
このような一連の流れを見ると、今後もあらゆるサービスを通じて「エクスプレス予約」「スマートEX」の会員数増加を狙うのではないでしょうか。