岡田結実、朝ドラ初出演も聞けない映画オファーの理由 「どこで見られていたんだろう。怖い」

黒川 裕生 黒川 裕生

抜群の機転と愛嬌を武器にバラエティ番組などで活躍する岡田結実さんが、近年は俳優としてドラマや映画などでも存在感を発揮している。12月17日に公開される映画「私はいったい、何と闘っているのか」では主人公の娘役を好演。現在放送中のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」にも間もなく登場する。しかし本人は芝居の現場で後悔やもどかしさを感じることも多いそうで…。

芝居の仕事、やればやるほど高くなる壁

「演技の仕事って、現場に入るまで役についてすごく考えて、すごく悩んで準備するんです。でも現場に入った瞬間に、それは違う!と跳ね返されることも多くて。考えている時間が長い分、一瞬でスパァーン!と否定されるあの重さ、苦しさみたいなものにはダイレクトに傷つきますね。やればやるほど壁は大きく、高く感じられますが、だからこそ、それを乗り越えられたときは達成感があってすごく楽しいです」

子供モデルとしてデビューしたのは1歳というから年齢の割に芸歴は長い。とはいえ、芝居の現場ではまだまだ力不足を感じることも多いようだ。

「瞬発力勝負で、上手くいかなくても『悔しい!でも次は頑張ろう!』とすぐに切り替えられるバラエティとは全然違います。やっと役を掴めた、ようやく馴染んでき、たと手応えを感じられた頃に撮影が終わっちゃうので、不完全燃焼みたいなもどかしい感覚はずっとありますね。でも『俳優は演技に満足したら終わり』と聞いたこともあって、本当に奥が深い世界だと感じます」

バイプレイヤーの仕事に憧れ

「今はとにかく場数を踏みたい」と話す岡田さん。目指したいのは「作品に必要不可欠だけど先頭に立って目立つわけではない、バラエティの“裏回し”みたいな役」だという。

「遠藤憲一さんや、今回共演した安田顕さんのような『バイプレイヤー』と呼ばれる人たちの芝居に憧れます。しかもエンケンさんやヤスケンさんは、主役を張ってもめちゃくちゃ面白いじゃないですか。どっちにも振れる人は最強だと思うし、素敵だなあと思いますね」

歴史と誇りを感じた朝ドラの現場

「カムカムエヴリバディ」は、すでに自身のシーンの撮影を終了。朝ドラ初出演の岡田さんにとっては、驚きと発見に満ちた現場だったそうだ。

「役者もスタッフも、全員がとにかくプロフェッショナルで盤石。現場で何か疑問を感じても、100聞いたら500返ってくるくらいしっかりしているんです。台詞、キャラクターの感情の流れに関しても徹底的に辻褄が合っていて、演じていて全く不自然さを覚えない。朝ドラが重ねてきた歴史の重みと、携わる人たちの誇りをひしひしと感じました」

「でも、『カムカム』は3世代にわたる物語ということもあって展開が早い。私の出番も、あっという間に終わると思うので是非お見逃しなく。瞬きしているうちに終わっちゃうかも(笑)」

出演オファーの理由「知りたくない(笑)」

映画「私はいったい、何と闘っているのか」では、主人公の伊澤春男(安田顕さん)の長女・小梅を演じた。ほぼ実年齢通りの大学生で、出演はオファーで決まったという。

「私を選んでくれたのは、李闘士男監督なのか、プロデューサーの方なのか。実は怖くていまだに聞けていないんですよね。まだ演技経験も浅くて出演作もそんなにないのに、どこで見られていたんだろうと思うと怖いです。逆に『いや、たまたま思いついただけだよ』とか言われても嫌だし、現実を知りたくないからやっぱり聞けません(笑)」

【「私はいったい、何と闘っているのか」公式サイト】
https://nanitata-movie.jp/

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