「あら、暗くてお靴が分からないわ」と小料理屋の玄関先で靴を探す女中に、100円札を燃やして「どうだ明るくなったろう」とほざく成金紳士。第一次世界大戦の特需を揶揄した和田邦坊氏の作品としてあまりにも有名なこの風刺画がついに立体作品になりました。おうちの玄関が薄暗いとき、成金ごっこをしたいとき、ぜひともお役立てください。
osaka(@osakaplush)さんがかつての船成金を描いた風刺漫画を立体作品に仕立て、紙幣が燃える炎まで照明で表現すると、投稿は2.8万件以上リツイートされ、「昔、教科書で見たやつだ!」「発想がすごい」「うっわまじこれ欲しいww」と驚きの声が寄せられています。osakaさんに話を聞きました。
機能性を持たせたくて照明に
ーー成金の風刺画を立体作品にしたきっかけを教えてください。
「9月に成金のクッキー型のツイートが話題になっていたので、自分も光るぬいぐるみを作ろうとしましたが、機能性を持たせたかったので照明に変更しました」
ーー使った素材は何でしょうか?制作にかかった日数も教えてください。
「材料:石粉粘土、シャンデリア電球、百円の部分は重くならないように3Dプリントした芯を埋めてます。期間は1週間です」
ーー制作にあたって苦労した点はありますか。
「あまり粘土は触り慣れてないので、似せることに苦戦しました」
ーー紙幣が燃えるように撮影するのは難しかったのでは?
「ツイートの一枚目(点灯前)の写真で成金が平面に見えるように撮影。このとき玄関の写真に風刺画を貼り付けた雑なコラージュに見えたら嬉しいです。二枚目(点灯後)のライトが付いて成金が立体作品だとわかるように表現しました。撮影方法によって見え方が変わるので模索しました」
作品が完成するまでにはosakaさんの見えない試行錯誤があったそうです。
強欲の壺作りが役立った
また、osakaさんは3Dデータを作って、愛犬やカードゲームに登場するキャラクター、セミの抜け殻などをぬいぐるみにする作風で知られています。
「以前に強欲な壺という遊戯王カードに出てくるアイテムをバッグにしました。カードのイラストを3Dモデルにしたので、今回の風刺画を立体にするとき役に立ったと思います」
ーー今後、制作したいものはありますか?
「型紙を作れるようになってきたのでビーチフロートが作りたいです」
遊戯王カードに登場するクセの強い壺をベルベット生地でぬいぐるみ化したそうです。osakaさんの次回作も楽しみです。