できる限りごみを出さない買い物にこだわった食料品店が京都市中京区に開店した。容器を持ち込んで必要な量だけ購入する「量り売り」が基本で、弁当箱で発酵させてそのまま売る納豆などユニークな販売法もとる。店は「食を楽しみながら、自然と環境を考える場になれば」と願う。
5月開店の「ゼロウェイストキョウト」(寺町通夷川上ル)。地産地消やオーガニックにこだわった野菜、穀物、菓子、コーヒー豆などを扱うほか、同店の食材を使ったレストランも備える。
量り売り商品や総菜用の容器を自由に持ち込めるほか、無ければ100円のビンなどを購入できる。有料の布袋や再利用の紙袋も備えるが、プラスチック製レジ袋は提供しない。野菜は繰り返し使える箱で産地から運び、古新聞にくるんで販売している。
こだわったのは納豆。藤原食品(北区)と提携し、発酵から販売までをステンレス製弁当箱で完結させる。客は最初に箱代を払い、次回容器を返却すれば、新しい納豆を購入できる仕組みだ。
店を運営する植良睦美さん(58)は「量り売りは手間や時間がかかるが、愛着を持てるものをゆっくり選んでほしい」と期待する。同店は午前10時~午後8時。月曜定休。