連日、新規感染者数が減っているニュースを目にしますが、実際のところまだまだ予断を許さない状況の新型コロナウイルス。一人暮らしでの自宅療養を余儀なくされる方も多く、離れて暮らす家族の安否を心配する方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな中、驚きの方法で家族に生存確認をしていたという一人暮らしの20代男性にお話を伺うことができました。
その男性は都内在住のフリーター。38度を超える高熱が出たので検査したところPCR検査で陽性判定、自宅療養になりました。その後も高熱に苦しみ、胸が押し潰されるような痛みを感じました。命の危険を感じながら過ごしていたため、遠方に住む両親にYouTubeのライブ配信で見守ってもらったそうです。
--自宅療養している姿をライブ配信していた、というのは本当ですか。
「はい。家族向けの限定公開ではありますが。87時間配信しました」
--87時間も!経緯を教えていただけますか?
「コロナにかかり、自宅療養中の6日目、突然胸が苦しくなって救急車を呼んだんです。だけど病院の受け入れ先がなくて自宅に戻されてしまったんです。このままだと1人で最悪の事態も…と怖くなり、どうにか家族にリアルタイムで状況を伝えたいと思いました。でも、本当に体調が悪くなったら連絡すらできないので悩んでいたところ、たまたまカメラが手元にあったのでとりあえず回しました」
(普段から動画配信に慣れていた彼ならではの、とっさの思いつきだったそう。いつでも家族が容態をチェック出来るように、そして万が一の時には遠隔からでも救急車を呼んでもらいたいという思いで、限定公開のURLを身内に渡したそうです。そこには思わぬ効果があったそうで…)
「最初は伝達手段の一つくらいに考えていたのですが、配信してみたら家族に見守ってもらえているという安心感がとても大きかったです。自分がどうなってしまうか分からないという不安の解消にこんなに効果があると思いませんでした」
--確かに、これなら家族も本人も安心ですね。なかなか良い案かもしれません。ご家族の反応はいかがでしたか?
「安心もしてくれましたが、その一方で寝ている姿が映っているだけなので、生きてるか死んでるか分からないとは言われました(苦笑)」
--それは盲点ですね。それでもご家族にしてみたら常に見守れる状態なのは有り難かったんじゃないかと思います。他に、気をつけたことなどあったら教えてください。
「実は以前にも寝ている姿を動画配信してみたことがあるのですが、部屋の電気を消して撮ったので、真っ暗な映像を長時間配信することになったんです。それでYouTube側から警告されちゃったんですよね。なので今回は、カメラで撮った映像の周りに、明るい背景画像を入れて対策しました」
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相当体調が悪かったはずなのに、入念な準備もしっかりとされたんですね。なにはともあれ、今はすっかり元気になって何よりです。自分に万が一の時は是非この方法を真似させてもらいたいと思うと同時に、このような最終手段を使わなくてもよくなるよう、一刻も早いコロナの終息を願うばかりです。