大阪府警中堺署が管内に住む465人分の名簿を紛失したと発表したことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は13日、当サイトの取材に対し、「捜査員が名簿記載の全ての対象者宅に直接行って防犯対策をすべき」と早急な対策を呼びかけた。
同署は13日、管内に住む465人分の住所や氏名、電話番号などの個人情報を記載した居住者名簿を地域課の男性巡査(21)が紛失したと発表した。巡査は名簿を基に各世帯を回って防犯指導する巡回連絡をしていたが、12日午後、バインダーに挟んだ名簿を見ながら訪問先の住所を確認していたところ、無線で指令がありスクーターで別の場所に移動。現場に到着後、再びバインダーを出そうとして紛失に気付いたという。同署は「多大な迷惑をかけおわび申し上げる。再発防止に努める」とコメントした。
小川氏は「振り込め詐欺対策の名簿で、まだデータ化される前のものだと考えられますが、絶対に紛失してはいけないものです。個人情報の管理という面でも、名簿を持ち歩くのはダメです。しかも、他の用事をしながらというのは考えられません」と苦言を呈した。
その上で、同氏は「今回の発表では人数が『465人』と細かいところまではっきり把握されている。つまり、記録は別に保管されていると思われます」と指摘した。
現時点で個人情報の悪用は確認されていないというが、小川氏は「情報が流出していれば、いずれ不審な電話が名簿に記載された人の家にかかってくるでしょう。早急に465人のご自宅に向かって個々に防犯対策をすべきです。50人の捜査員が、1人あたり10人のお宅に行けばすべてカバーできるはず。早急に行うべき。何か被害が出てからでは遅い!」と訴えた。