「これまで会うのを我慢してきたのだから、大丈夫だろう」お酒を振る舞う焼き肉パーティーに呼ばれたが

島田 志麻 島田 志麻

東京五輪の競技が始まりましたが、新型コロナウイルスの感染者数が再び増加しています。東京都には4回目の緊急事態宣言が出されていますが、ほかの都道府県に住んでいる人でも行動を制限している人はたくさんいるでしょう。筆者自身、長らく会えていない友人と、「感染が収束したら会おうね」などと約束していながらも、先の見えない状況と「ワクチン未接種」という不安もあり、とても計画までは立てられない状況が続いています。

一方、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除された地域の友人の中には、いろいろな考え方の人がいます。

知人のAさん(50代・男性)はマラソンが趣味で、その趣味仲間5~6人とみんなでジョギングをし、その後、家でお酒も振る舞いながら焼き肉パーティーをする予定だそうです。彼自身はワクチン未接種ということでしたが、「これまで会うのを我慢してきたのだから、最低限の感染対策をしていれば大丈夫だろう」と企画したそうです。

しかし、もう一人の知人Bさん(50代・女性)は、Aさんから焼肉パーティーに誘われたそうですが、まだワクチン接種も済んでいないのに大人数で集まることに抵抗があり、断った方がよいよね?と私に相談してきました。

以前は私もこのような集まりに行っていたのですが、その時の様子を思い出し、もし同じようにお酒を飲むパーティーを開くのなら感染の危険があるように思いました。

Bさんには断りにくいかもしれないが、不安であるという正直な気持ちをAさんに伝えて無理に行かなくてもよいのでは、と話しました。結局、Bさんは参加しなかったそうです。

   ◇   ◇

Aさんたちのように、宣言や措置が終わった途端に行動を起こす人々、この気持ちもわからないわけではありません。とくに独身で、一人暮らしの人にとっては人と会えないということは相当寂しい気持ちになると思います。実際に、悩みやつらい思いを誰にも伝えることができず、心を病んでしまう人が少なからずいるということをニュースで知りました。

しかし、自分が感染するだけでなく、感染源となって他の人に感染させてしまう可能性があること。その結果、最悪の場合は命を奪う可能性があることを考えると。そういった新型コロナの恐ろしさをふまえると、できる限りの感染対策をしても、外出に抵抗がある人の気持ちもよく分かります。

発症や重症化を防ぐワクチンの接種が少しずつですが進んでいます。大多数の国民がワクチン接種を完了するまでもう少しの間、ルールを守りながらの外出にとどめ、みんなで乗り切れるよう努力をしたいものです。

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