小学4年生の女の子が手紙にしたためた時候のあいさつが話題です。時候のあいさつとは、手紙の頭語「拝啓」などに続く気候に合わせたあいさつのこと。6月なら「梅雨明けが待ち遠しいこの頃」「アジサイの美しい季節となりました」などの定型文が浮かびます。しかし女の子は日常の中のある変化を見逃していませんでした。
新しいあいさつに「たしかに季節を感じるわ〜」
9歳女児のお母さん「穀雨kokuu どこか遠くにある街」さん(@kokuutokyo)は16日、ツイッターを更新。
「娘が国語の時間に書いた手紙の書き出し。時候の挨拶が『猫の毛が生えかわる季節となりました。』新しい。。でもたしかに季節を感じるわ〜」(ツイッターより引用)
女児のピュアな感性に対し、ネット上では「かわいいな〜」「センスがありますね」「すばらしい発想」「天才」「ステキ」「笑顔になります」など絶賛の声が広がっています。
猫の毛処理するお母さん「思い付かず悔しい」
お母さんに話を聞きました。
ーー誰に宛てた手紙ですか?
「教育実習に来ていた先生とのお別れ後に、先生に向けて出す手紙、という課題だったそうです。この時候のあいさつ後も猫の話が続いていました」
登場する「猫」とは、自宅で飼うつばきちゃん(1歳・メス)のこと。つばきちゃんの抜け毛の季節は春と秋の年2回あり、4〜5月と10〜11月ごろだそうです。
「ツイッターのコメントでも(今回の時候のあいさつは)『年に2回使えますね』といただきました。つばきは長毛種で抜ける量も多いため、朝晩のブラッシングでは追いつかず、掃除機をかけてもかけても室内に猫毛が落ちています。ブラッシングも掃除機かけもだいたい私が行なっているのに、時候のあいさつに使えると思い付かず悔しいです」
9歳女児「こんなに褒めてもらえるなんて」
ツイッターで6万を超える「いいね」がついたことに、「自由な時候のあいさつを同じように楽しんでくださる方が多くて驚き、うれしかったです」と語るお母さん。お嬢さんも「自分で考えた言葉でこんなに褒めてもらえるなんてすごくうれしい!」と喜んでいたそうです。
毋娘は、反響に対するお礼の気持ちを1枚のお気に入りの写真で表現しました。
朝の玄関で撮影した写真には、学校に行こうとするお嬢さんの後ろ姿が写っています。ランドセルの上には鎮座するつばきちゃんの姿が。ユーザーたちからは「どちらもカワイイ」「仲良しさん」「めちゃくちゃかわいい」などの声が寄せられています。
「いつも見送りに来てくれますが、普段は足元にいます。この日はランドセルに乗って離れなかったので面白がって撮りました。娘ととても仲良しで一緒に遊ぶのが大好きなので引き止めていたのかもしれません」
今後もつばきちゃんにまつわる新たな時候のあいさつが生まれそうな予感がします。
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東京・谷中銀座商店街そばでアトリエショップ「穀雨(こくう)」(東京都台東区)を営むお母さん。手のひらサイズのオブジェ「どこか遠くにある街」は、真鍮で表現された架空の街並みのシリーズです。毎年1、2種類ずつ増え、現在は全25種を展開。街のホテル、夜の灯台、レモンの実る家、旅の本屋、旅往く船など、眺めていると空想の世界に誘われ時間を忘れてしまいます。
「穀雨ウェブサイト」www.kokuutokyo.com
「穀雨インスタグラム」www.instagram.com/kokuutokyo/