えっパスタ!?いえいえスイーツです カウンターで味わう劇場型デザートコースに驚きが止まらない

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3月に開業した日本初進出のラグジュアリー・ライフスタイルホテル「W大阪」(大阪市中央区)で、ユニークなデザートコースが味わえると話題になっています。

御堂筋に面した1階のアート・ペストリーバー「MIXup(ミックスアップ)」で5月26日よりお目見えしたデザートコース。パティシエが目の前で仕上げる出来立てののスイーツを、コース仕立てで味わえるのですが、実はいろんなサプライズが演出され、まさに劇場型デザートコース。

先日、実際にいただいてきました。ややネタバレになってしまうかもしれませんが、スイーツの内容やおすすめの楽しみ方をご紹介します。

「MIXup」は「W大阪」と世界的スイーツブランド「ピエール・エルメ・パリ」がコラボした、世界で唯一の“アート・ペストリーバー”です。MIXupには「ごちゃ混ぜ」という意味があり、互いのオリジナリティが混ざり合うことで生まれる、ここでしか味わえないクリエイティブなメニューをお客さまに楽しんでいただくことがコンセプト。

店内中央にはキッチンがあり、それを囲むようにカウンター席、さらに周りにテーブル席がありますが、こちらのスイーツコースをいただく方は、カウンター席がマスト!目の前で繰り広げられるパティシエの見事な手さばきをライブ感覚で眺めながら、これまでに体験したことのないような、自由な発想から生まれた新感覚のスイーツを楽しむことができます。

今回いただいたのは、シグネチャーメニューとして誕生したデザートコースの「CHEEKY(チーキー)」。英語で「生意気な」や「元気な」という意味を持つWホテルのゲストの特徴を表す言葉から命名されたとのこと。コースの内容は、ウェルカムドリンク、スイーツ6品、軽食1品を含む計8品。ドリンクはコーヒーや紅茶から、種類を変えてフリーフローで楽しめます。

手の込んだそれぞれのスイーツを、割烹料理のように、目の前でパティシエがひと品ずつ仕上げてくれるので、目も舌も手も大忙しになることを覚悟してくださいね!

今回はスイスご出身で、東京のピエール・エルメなどで経験を積まれたシェフのパトリック・ティボさんが作ってくれたのですが、スマートな会話のなかに、様々なウィットや演出を散りばめてきますので、油断は禁物ですよ!

着席すると、パステルカラーのトレーやカトラリーなどキュートなテーブルセッティングがお出迎え。まずひんやりフレッシュなウェルカムドリンクが提供され、コースのスタートに胸の鼓動が高鳴ります。

スイーツ1品目は、MIXupのロゴ入り缶詰が登場。アンペリアルってなに?とドキドキしながら待っていると…ティボーシェフが、缶詰をそのままお皿の上にオン。昔懐かしい缶切りも添えられています。

でも実はこちら、ただの缶詰ではなかったんです。スタートから、種も仕掛けもある缶詰。いきなりカウンターパンチです。缶詰を開ける工程は内緒に…とのことなので、ぜひ実際に体験してみてください!

スイーツの内容はこちら。一見、イタリアのデザート・ババかと思いましたが…ふわっと軽やかな発酵生地の中にはラズベリーソース。下にもラズベリー果実とソースがたっぷりと敷かれていて、上にはちょこんとホイップクリームが。

目の覚めるような酸味で、名前の通りまさに「LIFT UP」! 気分を持ち上げるのにぴったりのひと皿です。 

スイーツ2品目は、苺のシャーベットとバルサミコ酢を組み合わせた苺のカッペリーニ。ティボーシェフ曰く、イタリアへのオマージュを込めた甘いパスタなのだそう。

なんとカッペリーニは苺ジュースで茹でることで、鮮やかなピンク色に。バニラ風味のマスカルポーネクリーム、苺のカッペリーニ、苺シャーベットを重ね、バルサミコヴィネガーをスポイトで垂らし、ホワイトチョコレートをチーズグレーターで削って、いただきます。

まるでパルミジャーノチーズを削っているかのようで、一瞬トマトの冷製カッペリーニにも見えましたが…食べてみると、やはり苺! 甘酸っぱいんです。

苺のシャーベットは、そのまま食べてももちろん甘酸っぱくておいしいんですが、ぜひ全部一緒にソースのように絡めて。甘さの中から、マスカルポーネのほんのりとした酸味、バルサミコヴィネガーの滋味深い酸味が顔をのぞかせ、イタリアンのアンティパストを食べている気分に。ジュースでパスタを茹でる技、真似してみたいなぁ。

スイーツ3品目の「PICK UP」は、メディアでも一番ピックアップされるであろう斬新なメニュー。まずカウンターの上に用意されたのは、なぜか寿司下駄。まさか!?と思って見ていると、置かれていくのはお寿司のような形のスイーツたち。

シャリ(ダックワーズ)に、マグロ(ベリーゼリー)とウニ(マンゴーゼリー)をのせ、
ガリ(リンゴ)を添えて。ツメ(キャラメルソース)を塗りながら、「ワサビは大丈夫ですか?」とすっかり鮨屋の大将風なティボーシェフ。最後にライムの皮を削り、香りをアクセントに。スイーツと分かっていても、一瞬お鮨と見紛えちゃいますよね!?

甘くない、小さなバーガーセットでちょっと休憩

7種のUPメニューが並ぶなか、唯一のDOWNメニューがこちらのバーガー。スイーツ尽くしのコースのなかで、いったんリセットする料理メニューです。バーガーと言えばのフレンチフライポテトとコーラも添えられていますが、この小ささが超可愛い。逆にテンションUPしていたのは内緒ですが。

バーガーの包みを開けると、中にはかわいいベーグルサンドが。小ぶりなオレンジ風味のベーグルに、クリームチーズ、スモークサーモン、きゅうり、人参サラダ、サワークリーム、ディル、ケイパーと盛りだくさんな具材がサンドされています。

むぎゅっとした生地ととろんとクリーミーなサーモンやクリーム、シャキッとした野菜の食感のコントラストに驚き、ハーブや薬味がワンランク上の大人なテイストに。願わくばフルサイズでテイクアウトしたくなるような、リッチなベーグルサンドでした。

フレンチフライポテトとコーラというファストフードのジャンクな組み合わせですが、こんな風にしていただくと一気にオシャレな軽食メニューに変身。すっかりお腹も心も満たされた気分になりましたが…ここからさらにメインデザートが登場します!

弾ける「花火」のデザートにびっくり

4品目のスイーツは、花火をイメージした「FIRE UP」。昨年は多くの花火大会が中止になってしまいましたが、今年は開催されて欲しいとの思いを込めて作られたのだそう。スイスにも花火はあるそうですが、日本のように凝ったものではないとのこと。花火は日本の夏の風物詩です。たくさんのきれいな花火が夜空を彩る日本の夏が、少しでも早く戻りますように。

まず夜空に見立てた黒いプレートに、バニラやミルクチョコレート、パッションフルーツのソースなどで花火を表現。さらにビターチョコのサブレ、ローストパイナップル、パッションフルーツのクランチと泡などで立体感をプラスしていきます。

描く姿があまりにも様になっていたのでおうかがいすると…ティボーシェフはパティシエでなければ、画家になりたかったのだそう。納得の表現力ですね。

描き終わると、メインとなる温かいチョコレートケーキとホワイトチョコレートのボールが置かれ、ハンマーが手渡されます。「えっ!?自分で割るってことですか」と聞くと、悪戯っぽい笑顔でうなずくシェフ。

成功のポイントは、ボールの中心を躊躇なく思いっきり叩くこと。パーンと割れると、中からパッションフルーツのシフォンケーキが飛び散り、なるほど花火ですね!

チョコレートケーキは、カットするととろ~りと濃厚なテクスチャー。ソースや泡と合わせ、様々な表情を楽しむことができます。クリスピーパッションが口の中でパチパチと弾け、口の中にもまるで花火が打ち上がったかのよう。

このように目の前でデザートが仕上がっていく様子をじっくりと眺められるのは、カウンター席の醍醐味。さらに最後の仕上げはゲストの担当。自分もパティシエになった気分で参加できるのは、緊張感とワクワク感があり、出来上がったデザートがより一層おいしく感じられること間違いなしです!

スイーツ5品目は、店名と同じネーミングの「MIX UP」。最後に、自分好みの味とデコレーションに仕上げる、カスタマイズデザートです。

ベースはフレッシュのライチと、ライチとラズベリーのソルベ。そこにラズベリーソースやカルダモンクランブル、クリスピーラズベリーと、シャンティクリームを好きなだけトッピング。ミニ泡だて器でクリームをすくったり、ソースでデコレートするのが意外に難しかったりもしますが…コツはこちらも、大胆に思い切りよく! 豪快にトッピングした方が、写真映えする仕上がりになりますよ。

「食べるときは名前の通りごちゃ混ぜにして!」とティボーシェフからは言われましたが、その前にひと口ずつお味見を。エルメの名スイーツ・イスパハンのような組み合わせで、香り華やか。ソルベがするするーっと身体に溶け込んでいきます。

コースの最後は「歯を大切に」のメッセージ!?

ラストの「CLEAN UP」は、遊び心にあふれた一品。歯医者さんセット!?のようなシルバートレーが目の前に置かれます。子どもの頃自分で作ってみたかった綿あめや、お口直しの黒胡椒煎餅、シメにはミントキャンディーが。

さらにデンタルフロスやハンドミラーまであり、大人でもうれしくなって、歯医者さんごっこをしたくなってしまうユーモアセンス抜群のセット。最後まで抜かりありませんね!

別料金になりますが、バリスタさんにかわいいラテアートも作ってもらいました。もう本当に、満腹、満足、大満喫のデザートコースでした。

メニューには食材だけが羅列されているので、どのようなデザートが登場するのか想像する時間も楽しみのひとつ。パティシエさんとの会話によって、さらに何倍も楽しい時間を創りあげることができます。スイスではピースをする習慣はないとのことでしたが、ちゃんとポーズをとってくださるお茶目なティボーシェフでした。

ピエール・エルメのレシピをベースに、W大阪ならではプレゼンテーションをプラスしたデザートコースは、細部にまで遊び心とユーモアに溢れていました。ただおいしいスイーツを味わうだけでなく、目の前でパティシエが繰り広げる技を眺め、会話を楽しみ、さらに自分も参加できるなど、非日常感にあふれた唯一無二の体験ができます。「ネタバレ禁止」のため、全てを明かしてはいません。ぜひ初めて味わうデザート体験を楽しんでください。

「MIXup(ミックスアップ)」はホテルの1階、銀杏並木が連なる御堂筋に面しており、気軽に入ることができるペストリーバー。今回のデザートコース以外にも、単品のスイーツやドリンクなどをいただくことができます。顔やロゴが描かれたオリジナルマカロンは、手土産やギフトにもおすすめです。

■デザートコース「CHEEKY(チーキー)」
会場:MIXup(大阪市中央区南船場4-1-3 W大阪1F)
営業:11:00〜19:00(デザートコースの提供は、11:30、13:30、15:30)
料金:5310円(1人、税・サービス料15%込)※要予約
電話:06-6484-5812(レストラン予約)
E-mail:w.osaka.restaurantreservations@whotels.com
https://www.marriott.co.jp/hotels/travel/osaow-w-osaka/

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・松本由紀子)

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