コーラ飲料味の駄菓子「ミニコーラ」にこの夏、ある仕掛けが施されます。商品に印刷されたQRコードを読み取ると、話題の絵本が2冊も読めるというのです。大阪府と菓子メーカー、出版社とのトリプルコラボにより実現。仕掛け人の大阪府担当者は「お菓子というツールを用いて、保護者や子どもが本を読むきっかけ作りになれば」と期待を寄せます。
目印は「ここから絵本が読めるよ♪」
大阪府の子ども読書活動推進普及啓発活動「OSAKA PAGE ONE(おおさかページワン)」の一環として企画がスタート。「生活の中の少しの時間に、本に触れる機会を作ってもらえたら」という思いに、菓子メーカー「オリオン」(本社、大阪市淀川区)と出版社「出版ワークス」(本社、神戸市中央区)が賛同しました。
ミニコーラは1978(昭和53)年発売のラムネ菓子。缶飲料をかたどったパッケージは誰もが一度は見たことがある駄菓子界の“レジェンド”です。このパッケージにQRコードを印刷。スマホなどで読み込むといったん大阪府のホームページにつながり、2冊の絵本が閲覧できる仕組みです。
絵本は出版ワークス発行の「5ひきの子ぶた」と「いろいろパンダ」。
「5ひきの子ぶた」(作・ふじい ようこ)は、5ひきの子ぶたのレストランにオオカミが100ぴきも来店するというストーリー。子ぶたさんたちやオオカミ、おいしそうな料理などは全てデコクラフトと呼ばれる切り絵手法で描かれています。紙なのに布のようなふっくらとした温かみのある技法にも注目です。
「いろいろパンダ」(作・かくまさみ)は今年3月に発売されたばかりの0〜3歳向けの赤ちゃん絵本。白と黒のパンダがカラフルになりたいと向かった先はペンキ屋さん。親子で一緒に「あか、あお、きいろ…」と声に出しながら読み進めると、色の感覚も学べます。
大阪府教育庁の担当者は「本を読むことは、子どもたちが言葉を学び、感性を磨き、豊かなこころを育む助けとなります。この機会に、お菓子と一緒に、ほっと一息読書を楽しんでみてください」と呼びかけています。
絵本のQRコード付きミニコーラは全国のスーパーやコンビニなどで7月から順次発売予定。OSAKA PAGE ONEのロゴマークとQRコード横の「ここから絵本が読めるよ♪」の文字が目印です。