宇宙旅行を妄想しよう♪あの星のおすすめ観光スポット〜岩石の惑星編〜

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妄想はお好きですか? 国内旅行もままならないこんなときは、脳内でいっそ宇宙にお出かけしてみてはいかがでしょうか。今回訪れるのは、水星・金星・火星。地球と同じく岩石の惑星です。降り立ったとき、眼前に広がる景色とは? さらに観光で見られる(かもしれない)景勝地や、体験できる(かもしれない)アクティビティもたっぷりご紹介します!

こ〜んなこともできちゃうかも


水星/巨大クレーター、逆戻りする太陽!1日に誕生日が2度やってくる!?

太陽のもっとも近くをまわっている惑星です。
到着すると、クレーターがあり、まるで月に来たみたいな気分になります。大気がほとんどないので、落ちてきた隕石はそのままの大きさでぶつかり、その穴が風化することなく残っている景色ですね。「カロリス盆地」と呼ばれる巨大クレーターや、葛飾北斎に因んだという「ホクサイ・クレーター」など、さまざまなクレーターや断崖が見どころです。
太陽に近くて大気が薄い水星は、昼と夜の温度差が600℃くらいあります。水星に季節の変化はありません。また極付近には太陽光が決して当たらない場所も! 大昔にできた水の氷が残っているクレーターもあるようです。
太陽が特大サイズに見えるので、日の入り・日の出は超ダイナミック! しかも、いちど沈んだ太陽がまたちょっと逆戻りして昇ってきたりして、不思議な時間感覚が味わえます。そもそも水星は、すごい速さで太陽のまわりを公転しながら、とてもゆっくりと自転しています。1年は88日ですが、日の出から次の日の出までは88日の昼間と88日の夜間…つまり、1日で2年が経過してしまうんです! 誰もがバースデー記念旅行を体験できる、すてきな星です。


金星/西から登る太陽、パンケーキの山!オレンジがかった雲の正体とは

地球のひとつ内側をまわっている惑星です。
「宵の明星」「明けの明星」として、地球では古くから親しまれてきました。大きさも重力もほぼ同じくらいの地球とは「兄弟星」などと呼ばれたりもしますが、環境はだいぶ違うようです。大気はありますが、ほとんど二酸化炭素。温暖化が進んで、水星よりも高温で高圧な惑星となっています。また上空では、毎秒100mにも達する「スーパーローテーション」と呼ばれる暴風が吹き荒れています。この風は、なんと自転の60倍もの速さで循環しているのだとか。
金星の輝きのもとになっているのは、ぶ厚い濃硫酸の雲!
この中を浮遊体験する際は、必ず耐酸性の服を着用してください。また、金星ではときおり広く酸性雨が降ることがあります。とはいえ、地表に達する前に蒸発してしまうため傘は必要ありません。オレンジがかった黄色い空にカミナリが閃くことも。薄暗く濃い大気のなかでは、音も低くうなるように聞こえ、不気味さ満点。怖いもの好きな方はワクワクしてしまうのではないでしょうか。
金星では「西から昇ったお日さまが東に沈む」世界を体験できます。金星はとてもゆっくりと、太陽系の他の惑星(天王星は除く)とは逆向きに自転しているからです。日の出を見たいときは、方角にご注意を。
金星での1日は、昼50時間・夜50時間。観光の目玉は、なんといっても「パンケーキ・ドーム」帯! 溶岩がもりもり冷えてパンケーキの形になった山が7つも連なる、圧巻のスポットです。


火星/赤い岩、青い夕焼け、衛星ツアー!時間の流れが地球と似ている星

地球のおとなり、太陽から4番目をまわっている惑星です。
地球の半分くらいの大きさで、赤っぽく見えるのは表面の岩石や砂が酸化鉄(赤さび)を多く含んでいるから。降り立つ地に草や木はありませんが、赤い岩や砂に覆われた風景は、いつか地球で見たような懐かしさも…。火星の1日の長さは地球とほぼ同じで、地球と同様に地軸が少し傾いているため季節があります。そんなことから、火星は地球人の移住先候補ナンバーワンになっているようです。
火星の重力は、地球の0.38倍。散策も身軽にできそうですね。ただし大気はとても薄く、ほとんど二酸化炭素です。また、地球より太陽からの距離が遠いぶん冷たい環境になっていて、平均気温は−63℃。1日の気温差が100℃くらいあります。砂嵐の発生にも備えが必要です。日が暮れると、夕焼け空がなんと青く染まります!
火星は見どころがいっぱいです。太陽系最大の火山「オリンポス山」(標高約27km)や、巨大な「マリナー峡谷」、また両極部分にある白っぽい「極冠(きょくかん)」は、水と二酸化炭素の氷でできています。さらに、火星をまわっている衛星「フォボス」と「ダイモス」へのツアーもおすすめ! 衛星から見た火星は、地球から見る月よりもずっと大きく見えるそうですよ。


ひと足お先に妄想で♪ 宇宙観光を計画しよう

惑星観光、いかがでしたか? 宇宙開発はまさに日進月歩。行ってみたい星の未来の人気スポットを、妄想旅行でひと足先に楽しんでみてはいかがでしょうか。

<参考サイト・文献>
JAXA
国立天文台
アストロアーツ
『惑星MAPS〜太陽系図絵〜』宇宙兄さんズ(誠文堂新光社)
『太陽系観光旅行読本』オリヴィア・コスキー&ジェイナ・グルセヴィッチ/露久保由美子 訳(原書房)
『宇宙旅行』中川人司 監修(株式会社 G.B.)

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