26日はスーパームーンの皆既月食 広く好天予報、25日からの黄砂の影響は

辻 智也 辻 智也

 梅雨入りしてぐずついた空模様が続くが、26日夜には、満月が完全に欠けて「赤い月」になる天文ショー「皆既月食」が観測できる可能性が高い。天気予報は、東京や大阪、京都などが「晴れ時々曇り」で、しかも今回は満月が1年のうち最も大きく見える「スーパームーン」にあたる。しかし、25日から黄砂が飛来する見通しとなっており、影響はあるのだろうか。

 国立天文台によると、皆既月食は、普段は太陽光を反射して輝く月が、地球の影に入って起こる。地球から見ると、徐々に欠けていった後、完全に地球の影に入って「赤い月」になる。

 赤い月になるのは、太陽光線が地球の大気を通過して屈折する際、青から黄色の光は散乱してしまい、赤い光だけが月面に届くからだ。いわば「夕焼け」や「朝焼け」が赤く見えるメカニズムと同じだという。

 皆既月食が日本で見られるのは、2018年7月以来で、今回は「スーパームーン」と呼ばれる満月で起こる。スーパームーンは、楕円軌道で公転する月が、1年のうち最も地球に近づくタイミングの満月で、最も遠いときに比べて見た目の直径は14%も大きい。

 国立天文台によると、月が欠け始めるのは、26日午後6時44分ごろで、全国どこでも同じ。東京都や仙台市では、東の空に昇り始めた後だが、京都市や福岡市、札幌市ではまだ地平線の下だ。このため、欠けた状態で月が昇ってくる。

 完全に地球の影に入り「赤銅色の月」になるのは、午後8時9分~午後8時28分の19分間だ。各地でほぼ南東方向の空に見える。その後、再び欠けた状態になり、午後9時52分ごろに元の満月に戻る。

 肝心の天気だが、気象庁は24日午後5時現在、東京都や京都市、大阪市、広島市は「晴れ時々曇り」、高松市は「曇り時々晴れ」、札幌市は「曇り後時々晴れ」、新潟市は「曇り一時雨」、福岡市は「曇り後一時雨」などと予想しており、広い範囲で期待が持てそうだ。

 また、25日からは中国大陸から黄砂が飛来し、西日本では所によって視程が5キロ未満になる恐れがある。ただ、気象庁の予測によると、26日午後には日本付近からは遠ざかる見通しで、大きな影響はなさそうだ。

 月食を見るときの注意点はあるのか。国立天文台によると、日食のように直接見ては駄目ということはなく、肉眼や天体望遠鏡で見ても問題ないという。

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