豪華寝台列車「瑞風」いよいよ運転再開 食事は個室で、揺れる車内でも大丈夫?

浅井 佳穂 浅井 佳穂

 新型コロナウイルスの感染拡大で2020年2月から運行を停止していたJR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス 瑞風(みずかぜ)」が、4月14日から運行を再開します。再開を機にいくつかの変更点がありましたが、最も変わったのが食事です。どういった食事形態となったのか取材しました。

 瑞風は2017年にデビューした寝台列車です。山陽や山陰地方の各地をめぐる列車として、JR東日本やJR九州の豪華列車とともに有名になりました。10両編成で、部屋タイプは「ロイヤルシングル」「ロイヤルツイン」「ザ・スイート」の3種類の個室しかないというぜいたくさです。

 コロナ禍以前、瑞風では、列車中央の6号車にある食堂車で食事を取ることができましたが、運行再開後は個室での時間を楽しんでもらい、コロナ対策のため、食事は個室で取ることに変更したそうです。

 提供される食事は、沿線各地のレストランや日本料理店の料理人が監修したメニューです。大阪の創作西洋料理「HAJIME」の米田肇さんや、京都の日本料理店「菊乃井」の村田吉弘さんが監修した食事が提供されます。

 3月下旬に行われた報道向け試乗会では、部屋食の様子も公開されました。

 まずは菊乃井の夕食の鍋料理。これは景色をゆっくり見ながら味わえそうです。続いてHAJIMEの朝食。これも木箱に収納されており、揺れる車両の中でも味を楽しめそうです。

 注目はHAJIMEの米田さんが監修した創作料理のディナーです。一皿ごとにキッチンのある食堂車から運ぶといいます。

 美しく盛り付けられた皿が運ばれてきました。キッチンの料理人から「ランナー」と呼ばれる運搬担当者が受け取り、さらに客室担当へと引き継がれます。客室担当が、個室で乗客にお皿を出していきます。

 走る列車の中での皿の受け渡し。万一、盛り付けが崩れてしまったらどうするのでしょうか。川並信重料理長は「不完全なものをお出しするわけにはいきませんので、作り直します。予備の皿を用意することもしません」と言います。

 これからの瑞風のディナーはスタッフたちの努力と思いの詰まった料理となりそうです。

 瑞風は4~9月分の予約受け付けは終了しています。10月以降の予約は4月7日からホームページで申し込めます。問い合わせは瑞風ツアーデスク(0570)003250。

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