学生お笑い出身さらば青春の光・東ブクロ、お笑いサークルと養成所では「ネタを考える思考が違う」

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 お笑いコンビ、さらば青春の光・東ブクロが、ピンでは初となる冠番組「さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE」(ラジオ関西、日曜深夜24:00~24:30)をスタートさせた。大阪芸術大学・落語研究会出身のミルクボーイや、上智大学・Sophia Comedy Society出身のラランドら、学生時代から舞台に立つ“学生お笑い”出身の芸人たちがお笑い界を席巻中。自らも同志社大学の喜劇研究会出身で、学生時代はカズレーザー(現「メイプル超合金」)とコンビを組んでいた東ブクロが、パーソナリティとして新番組の中で、なぜ今「学生芸人」がアツイのか?「元・学生芸人」や「現役学生芸人」をゲストに迎え「学生芸人とは何か」を探るという。

学生芸人が注目されるきっかけに

――今になって、学生芸人をやっていて良かったなと思うことはありますか?

【東ブクロ】今、一緒にやっている構成作家が、サークルの先輩なんですよ。付き合い的にはもう18年くらいなるかな。今は僕らのネタにも入っているし、この出会いは大きい。僕を通して森田(哲矢)と会って、ネタの波長が合ったから今があるみたいな感じがあるので。あと、サークルの人がテレビ局に就職して、番組に呼んでもらえたりしたこともあったから。この頃にできた出会いは、意外に今も生きているなという感覚ありますねぇ。

――当時のご縁が、今につながっているんですね。

【東ブクロ】お笑いに興味があって、この業界に入る人も多いから。ここがつながるのは、学生芸人ならではなんやろうなと思いますね。

 

――最近は「ラランド」さんをはじめ、学生芸人出身の皆さんの活躍が目覚ましいですよね。学生芸人出身の強みとは、なんだと思いますか?

【東ブクロ】養成所と明らかに違うのは、同世代でやれるということかな。養成所では年代もバラバラだし、ライバル意識もめちゃくちゃ高いんですよ。「こいつ蹴落としたい」とか「あんまり仲良くしたくない」という感覚も、養成所なら生まれやすい。今はどうか分かんないですが、僕らのときはそういう感覚でしたね。

学生芸人は、言うても「サークル」やから。仲良くしつつ、プロを目指しているやつはバチバチに尖っていたり……。その不思議な空気から生まれるネタがあるんかな。あと、笑かすのが学生なので、学校のモノを使ってコントにしたり、プロとはネタを考える思考が違うのかなとは思いますね。

だからこそ生まれるキャッチーさやポップさなどもあるんです。同級生とかにダメ出しされると、自由な発想ができるんじゃないかなと思いますね。養成所に行くと「ネタって、こういうもんや」というのを作家さんに言われたりするんで。その感覚がない方が、自由に漫才やコントができるんじゃないかなと思います。特に「Gパンパンダ」(早稲田大学・お笑い工房LUDO出身)とかは、「学生芸人から出てきてるな」という感覚がありますね。当時からおもしろくて、今もその名残を残しつつ、プロになっていますので。

純粋に学生さんが注目されるお手伝いをしたい

――『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ(タダバカ)』(TBSラジオ)はリスナーさんの自我が強いというか、独特の関係値が築かれていると思います。今回の『YOAKEMAE』は「学生芸人」がテーマということで、リスナー層も独特になりそうですね。

【東ブクロ】『YOAKEMAE』でラジオを聴きだした人は、『タダバカ』は絶対聴かんようにしてほしいですね。「こいつ、舐めてもいいパーソナリティーなんや」と思われるとね、変なメールとか来ると思うんで(笑)。そこは一線を画したいですね。僕にスポット当てなくていいので、純粋に学生さんが注目されるお手伝いをしたいんで。だから(『タダバカ』リスナーには)絶対聴いてほしくない(笑)。

――学生芸人さん以外にも、お笑いファンも聴いてくれそうです。

【東ブクロ】よく劇場に足を運んでくれるお笑い好きな人に、いかにこの番組が刺さるかですね。若手芸人のライブに足しげく通ってる人が学生芸人を応援してくれたら、また違ったムーブメントが起こって盛り上がると思うので。お笑いファンって、青田買いしたい人が多いでしょう。学生時代からおもしろい芸人を知れるのは、大きいんじゃないかなぁ。そういう人たちにも聴いてほしいですね。

(まいどなニュース/ラジオ関西特約・堀越 愛)

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