京都のサクラ開花、史上最速なるか 各気象会社の予測は

辻 智也 辻 智也
ほころびはじめたソメイヨシノ(2021年3月10日、京都市左京区)
ほころびはじめたソメイヨシノ(2021年3月10日、京都市左京区)

 サクラの名所があまたある京都市。今春は、2月以降は暖かい日が続いたため、史上最速の開花になる可能性があり、既に「秒読み段階」に入っている。古都のサクラは、いつ花を咲かせ、どれくらいで満開になるのだろうか。

 京都地方気象台は、世界遺産・二条城(京都市中京区)にある標本木で、5、6輪以上が開花した日を「開花日」、80%以上が咲いた「満開日」としている。

 京都市の平年開花日は3月28日、平年満開日は4月5日だ。ちなみに、最速記録は、開花日が2002年3月18日、満開日が2018年3月28日となっている。各気象予報会社は、今春の開花をどう予想しているのか。

 開花、満開とも「史上最速」になると予想しているのは、日本気象協会だ。開花を3月17日、満開を3月24日(いずれも3月11日午後5時発表)と予想しており、小学校の卒業式(京都市は23日)に間に合う記録的な早さとみている。

 ウェザーニューズは、3月10日昼発表の予想で、開花3月19日、満開3月27日と予想する。ウェザーニューズは、京都のサクラの名所44カ所の予想も公表しており、清水寺で20日開花、嵐山で22日開花などとしている。

 地元にも予報会社がある。大手分析機器メーカー島津製作所グループの島津ビジネスシステムズ(京都市中京区)は、人工知能(AI)を用いた予想を毎日更新しており、開花を3月21日、満開を3月30日(3月14日午前発表)としている。

 サクラの開花とともに、例年であれば京都には花をめでる観光客が多く訪れる。京都市によると、月別観光客数(2019年)は、紅葉の11月が494万でトップ、続いてサクラが咲き誇る4月が490万人、3月が480万人で3位だ。

 ただ、今春は新型コロナウイルス感染症の流行が続いている。花見はどのように楽しめばよいだろうか。

 京都市防災危機管理室は「『花見の宴会』などは控え、『3密回避』などをした上で、家族など普段から一緒にいる人と静かに景色を楽しんでほしい」と話し、多府県在住者に対しては「地元のサクラの魅力を感じる機会にしていただければ」と呼び掛けている。

 ちなみに、京都市左京区の鴨川沿いでは、3月10日段階で既にソメイヨシノがかれんな花を咲かせていた。

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