国内初のクランチキャンディー「いちごみるく」が50周年 商品改良重ねて現在は…「あまおう果汁100%」!

金井 かおる 金井 かおる

 国内初のクランチキャンディー「いちごみるく」が誕生から50周年を迎えました。久々にパッケージを見ると見慣れぬ「あまおう果汁100%使用」の文字。あまおうといえば、福岡県が5年かけ独自に開発し、2002年11月から全国出荷が始まったイチゴの人気品種です。変わらぬ味のロングセラーと思っていたのですが、いつからあまおう果汁入りに? メーカー担当者に聞きました。

「かむあめ」当初は受け入れられず…

 「いちごみるく」が誕生したのは1970年。1908年創業の老舗菓子メーカーサクマ製菓(本社、東京都目黒区)が、同社の看板商品「サクマドロップス」「チャオ」に続く人気商品を目指して、約1年がかりで開発した商品です。

 当時、一般的なキャンディーは粒が大きく、なめ終わるまで時間がかかるものがほとんどでした。そこで「カリッと食べられる、かむあめを作ろう」というコンセプトのもと開発がスタート。ミルフィーユ状のあめが完成するまで試行錯誤を繰り返します。

 外側の薄いあめは当時の子どもたちに人気のあったイチゴ味。中の層状のあめはイチゴによく合うミルク味。かむとイチゴミルク味ーーという、当時としては珍しい組み合わせでした。しかし「かむあめ」はすんなり受け入れられず、営業担当者は街の菓子店を一軒一軒説明してまわるという地道な営業活動を続けました。

 そんな時、テレビの子ども向け番組の中で「いちごみるく」が登場人物のおやつとして登場したことから一気に認知度がアップ。「子ども向けのあめ」として人気商品に。今では同社を代表する看板商品となりました。

「あまおう果汁100%」いつから?

 担当者によると、発売当初からイチゴ味でしたが、1992年からイチゴ果汁が加わり、2008年にあまおう100%のイチゴ果汁が使用されるようになったそうです。

 「『いちごみるく』は発売から商品改良、リニューアルを行っております。2008年に当時人気のあった福岡県産あまおう果汁の使用を開始しており、リニューアル以降も多くのお客様からご好評をいただいております。50周年記念パッケージだけでなく、一般販売品のいちごみるくは全て福岡県産あまおう果汁を使用しております」(同社担当者)

2014年からは「メッセージ」も

 発売以降も時代のニーズに合わせて味が進化する中、キャンディーの包み紙にも変化がありました。昔ながらの「ひねり包装」のままですが、2014年から「かわいいからあげる!」のメッセージが入っています。

 「2014年に行ったキャンペーンから導入しております。『ご家族やご友人と、いちごみるくの“かわいい”をシェアしていただきたい』というコンセプトのもと、キャンペーンをスタートいたしました」(同社担当者)

 包み紙のイチゴ柄にはレアな柄が隠れていることもあるそうです。SNS上には見つけた人たちの驚きの投稿写真が多数アップされていますが、発見したときのお楽しみのため種明かしはやめておきます。

姉妹品、コラボ商品も続々

 いちごみるくには数々の姉妹品も登場しました。1973年「れもんこりっと」、2004年「抹茶みるく」 、2010年「ぶどうみるく」「みかんみるく」、2014年「チョコみるく」など。2021年2月にはコメダ珈琲店とのコラボ商品として「小倉あんみるく」が発売されています。

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