言葉は生き物とよくいいます。いとしい息子に向けた母の「かわいい」の言葉は少しずつ変貌を遂げ、やがて思いも寄らない単語になるという漫画が、1.9万いいねを集めるなど共感を呼びました。これはもう言葉のゲシュタルト崩壊?
漫画家のツボウチさん(@pullalongduck)が4日に投稿した漫画。「かわいい」を1日100回も連呼して息子さんをかわいがるツボウチさん、最初「かわいい」だった言葉は、かばいい→カバディと変貌を遂げていきます。かまいい、かまみぃぃ、と進み、もはや当初の言葉の意味を失った「かわいい」の終着点は…。
えっ、かもめ、なんで?ツボウチさんに聞きました。
―この漫画のきっかけは。ママ友さんたちとの会話でしょうか。
「ママ友はいないですが、ツイッターでは言語崩壊しているママが結構いるみたいです。私自身、自分の口から『かもめ』が飛び出したときにはちょっと恐ろしかったので漫画に描きました」
―最後のコマのせりふが効いています。
「謎のウイルスに感染し、徐々に人間性を失っていく感じのよくあるアレです」
―お子さんはまだ「かもめ」のままなのでしょうか。呆然とするパートナーの方も気になります。
「かもめブームはまだ続いています。夫は、私が、かもめかもめ言うことにもはや反応すらしてくれなくなりました」
―「めっちゃわかります!私は子供の名前が変化しすぎて原型をとどめてません」「それ私も罹患していました」「激しくわかります」などなど皆さん共感しています。
「コメントや引用を見る限りみんな順調にヒトの言葉を失いつつあるようで、自分だけじゃないんだ、私はここにいていいんだと安心しました。逆に『まだかもめには行ってない』『うちはカバディでとまっている』といった声もあり、私のヤバさを見て安心された方もいるんじゃないでしょうか」
ツボウチさんの日常エッセイ漫画を収録した単行本「フリースタイル家族」が発売中です。帯によると、「自由気ままな家族のシュールでやさしい世界を淡々と描く、心温まらない小笑い日常エッセイ」だそうです。
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