「百人一首のさ"我が衣手は露に濡れつつ"って水系能力っぽくない?」
天智天皇、僧正遍昭、蝉丸などがうたった百人一首の歌をRPG風に解釈し、その強さを議論する漫画「百人一首強さ議論。」がSNS上で大きな注目を集めている。
この漫画を描いたのはTwitterなどで絶大な人気を集めている漫画家のカコミスルさん(@p8HMIUHYW1KUF6c)。
そのユニークな視点にSNSユーザー達からは「蝉丸w小学男子に人気でしたね〜w」「"瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ" 回避系最強(笑)!」「"むすめふさほせ"のインスタント魔法感」「"めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし夜半(よは)の月かな"は絶対、幻影系。」など数々の熱い共感のコメントが寄せられている。
「百人一首強さ議論。」制作の背景についてカコミスルさんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):非常にユニークなテーマの作品ですが、どのようなきっかけで描かれたのか着想をお聞かせください。
カコミスル:きっかけは本当に漫画の1コマ目のような感じです。何となく情景を思い浮かべていくうちに「露に濡れつつ」や「吹き閉じよ」「むべ山風を」などエフェクトが出たり視点が急に変わるような感覚の言葉があって、少年漫画などの呪文や卍解みたいに描けないかと思いました。こんなに色々な人物が一つの形式で競い合っていたという事にもロマンを感じます。
中将:漫画を読んだ方たちも大いに共感した部分があったようですね。反響へのご感想をお聞かせください。
カコミスル:コメントに色々な人が様々な和歌と解釈を用いて参戦してくれたのが嬉しかったです。詠んだ人の背景なども考えると無限に情景が変化するなと思いました。蝉丸が坊主めくりで特殊札だった事なども教えてもらいました。今回は気象系中心だったので今度は小野小町の「花の色は」など時間系の和歌でも4コマを作ってみたいと考えています。
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インタビューでもおっしゃった通り、カコミスルさんには他の百人一首をテーマにした続編を書こうという構想があるようだ。大いに楽しみにしたいが、カコミスルさんは百人一首がテーマのもの以外にもさまざまなユニークな作品を日々公開している。
いずれも面白いことうけあいなので、ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。