「なんでそんなに必死なの?」ほうきを見ると、かきむしらずにはいられない…ミーアキャットの謎の行動

宮崎 優子 宮崎 優子

レッサーパンダやオランウータンなど様々な動物たちとのふれあいをテーマにした「市川市動植物園」(千葉県市川市)。その公式Twitter(@ichikawa_zoo)では動物たちのかわいい表情のほかに、園内に併設している観賞植物園やバラ園に咲く美しい植物が定期的に紹介されていますが、ある日公開された動画がとても話題になっています。

「新しいホウキを下ろしたのですが…この通りです(笑)。」
というコメントとともにアップされたこちらの動画。動画には我先にとほうきに駆け寄り、まるで奪い合うかのようにほうきの穂先部分をカリカリとかきむしるミーアキャットさんたちの姿が。そのあまりの勢いに、動画を見た人からは「なんで?笑」「ホウキの耐久テストですかね」「何の騒ぎですか?!(笑)」など、かわいい見た目からは想像できないミーアキャットさんたちの謎の行動が話題となり、1.3万いいねが付きました。市川市動植物園の飼育チーム・ミーアキャット担当の松浦さんに、この行動について詳しくお話をうかがいました。

──必死になってほうきをカリカリしているミーアキャットさんがとってもシュールでカワイイのですが、この行動はどういったものなのでしょうか?

ミーアキャットは基本、用心深い性格なのですが、それ以上にとても好奇心の強い動物でもあるので、好奇心>恐怖心という図式が成り立ちます。また未確認の物と遭遇した場合、集団でそれに向き合っていく習性があります。ですのでこの行動は爪とぎや何かを確かめているというよりは、本能で未知なるものと闘っているといった方が近いかもしれません。

 

──そうなんですね! てっきり爪とぎしてるのかと思ってました(笑)。ちなみに新しいほうきを下すといつもこんな感じになるのでしょうか?

新しいほうきでなくても、1日経てば気持ちも新たに、同じ物でも果敢に攻めていきます。そのモチベーションは大したものですね(笑)。

──ほうきじゃなく、ほかの物にも向かっていくんですか?

ほかの物でも一緒です。ほうき、タワシ、熊手、水切りワイパーなどでも同じような行動をします。ただ今回は全く新しいほうきだったので、いつも以上に興味を持ってくれると思い動画を撮ってTwitterにアップしてみたのですが、こんなに反響が出るとは思わなかったので正直びっくりしています(笑)。

 

──ちなみに、動画では軽く奪い合いのような状態になっていて、ほうきをカリカリできない子もいましたが、ミーアキャットの中でも上下関係みたいなものはあるのでしょうか?

 

そのような明確な順位はミーアキャットにはありません(ちなみに、当園で飼育しているミーアキャットは全員家族です)。ただ、こういう時に自己主張の強い個体はいますよ。新しい物を見るとカリカリせずにはいられない個体は、ほかを押しのけてでも自分が前に出ようとしますし、そうでもない個体はそっぽを向いて我関せずといった具合に、個体によって微妙にリアクションに違いがあるのもこの動画の見どころです(笑)。

 

──確かにそう言われるといろんな子がいて面白いですね。そのほかにも何か面白い行動はありますか? 

太陽に向かって立ち上がる仕草はとってもかわいいですよ。あとは寝ている姿勢が完全に死んでいるように見える場合がよくあります。Twitterで「#実はただの昼寝だった」で検索してもらったら、いろいろ画像が出てくるので見てみてください。

 

 

──今はコロナの影響で、感染対策や来場者制限などご苦労も多々あるかと思います。

通常であれば、モルモットやウサギなどに触ることができるふれあいコーナーや様々なイベントを開催しているのですが、今は感染対策として中止しており、ご来場いただいた方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。現状はコロナ対策をしっかり行いつつ開園していくというのが基本方針になります。コロナが一段落したら新しい取り組みも始めていけたらと思っていますので、それまではご不便やご迷惑をおかけしますが感染拡大防止のためご協力お願いいたします。

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