「猫を飼ってやめたこと、はじめたこと。」を綴った漫画が話題に…「猫の中毒死知って」作者の思い

中将 タカノリ 中将 タカノリ

「猫を飼ってやめたこと、はじめたこと。」と題する漫画がSNS上で大きな注目を集めている。

この漫画を描いたのは企業タイアップやインタビュー漫画などのノンフィクション作品を多数手がけ、 京都精華大学でも講師を務めるカメントツさん。漫画によるとカメントツさんは元々ご自宅に花を飾るのが好きだったのだが、猫を飼い始めて以来、食中毒のおそれがあるため控えるように。代わりに友人、知人に花を贈ることが多くなったのだという。

たしかに猫などのペットを飼うと、人間も彼らに合わせなにかしら生活のスタイルを変えざるを得なくなってくる。その変化をポジティブに、ユーモアを交え描いたカメントツさんの漫画は読む人の心をとらえたようで、SNS上では「命を預かると言うことはきっとそういうことなんだと思います」「先生の猫さんへの愛が伝わります。お花はいつ貰っても嬉しいものですよね」など数多くのコメントが寄せられている。

この漫画はどのような背景で描かれたのだろうか? カメントツさんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):カメントツさんが猫を飼いはじめたきっかけを教えてください。

カメントツ:1匹目はグーちゃんという1歳8カ月の保護猫で、保護猫シェルターの活動に興味を持って見学に行った時、とても可愛らしくフィーリングも合ったので引き取らせてもらいました。

2匹目のマクラさんという猫は16歳の老猫なのですが、外壁の蔦を登ってきたらしく、マンション4階のうちのベランダにいたところを保護しました。その後、飼い主さんが見つかったのですが、高齢の方で体調を崩されていたこともあり、僕が引き取ることになりました。

中将:カメントツさんの猫に対する愛情がよくわかるエピソードですね。一部の花が猫にとって有害なことは以前から知っておられたのでしょうか?

カメントツ:タマネギ、アボカドなど猫に有害な植物があるということは雑学としてなんとなく知っていました。なので猫を飼いはじめてから詳しく調べ直して、家の中から有害なものを排除していきました。

これから猫を飼おうと思う人には、事前に自分の生活環境がそれに適したものなのか調べることをオススメしたいですね。

中将:花以外にも猫を飼う前と後で変わった習慣はありますか。

カメントツ:基本的に猫はしつけができない生き物なので、1度爪とぎをされてしまった壁には猫用爪とぎを貼り付けたり、毎日掃除機をかけるようになったり、陶器の食器を使わなくなったり、2日以上の旅行に行かなくなったり……いろいろありますね。

僕は引きこもり体質なほうなのであまり支障はないのですが、週1で京都の大学に教えに行く時はスタッフさんに来てもらったりしています。

中将:今回投稿された漫画に、とても反響がありました。

カメントツ:少しでも悲しい事故が減ればと思うので、猫の中毒死に関する認知が広がればと思います。

また、猫を飼っていない方に向けても、花というものについて「こんなに気軽に買ったり贈ったりしていいんだ」と思ってもらえたら嬉しいですね。作中に出てくる花を贈った友人からは「これ俺のことじゃん」っという指摘もありました(笑)。

「カメントツ」さんプロフィール
愛知県出身。 2015年よりウェブメディア「オモコロ」にて漫画家としての活動をスタート。 企業タイアップやインタビュー漫画などのノンフィクション作品を中心にインターネット界を暴れまわる異色の覆面漫画家。 2018年春から京都精華大学の講師を務める。9月11日、累計60万部を記録するヒット作「こぐまのケーキ屋さん」(小学館)の5巻が発売。

公式サイト:https://www.kamentotu.com/

こぐまのケーキ屋さん公式Twitterアカウント:https://mobile.twitter.com/koguma_cakeshop

◇ ◇

猫を飼う上での最低限の心構えと、花のある生活の楽しさを巧みなセンスで同時に表現したカメントツさんの「猫を飼ってやめたこと、はじめたこと。」。猫好きの方にも、そうでない方にも、ぜひご覧になっていただきたい作品だ。

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