超特大ペヤング、調理のポイントは「2.2リットルの湯入れ」だった…残った麺でアレンジ料理

北村 泰介 北村 泰介

 カップ焼きそばの人気ブランド「ペヤングソースやきそば」で史上最大級のビックサイズ「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」(税別980円)がコンビニエンスストアで先行発売されている。16日からの一般発売を前に、コンビニで購入して実際に調理し、そのポイントや残した時の活用方法も探った。

 「調理」…といっても、湯を入れて切るだけだが、これだけのビッグサイズとなると、この「湯切り」が侮れない。通常版の約7.3倍となる878グラムの麺に、2.2リットルの湯が必要となるため、水分を含んで1キロ以上の重さになる。

 さっそく試した。これだけの湯量を沸かせるヤカンがないため、大鍋で沸騰させた湯を、容器の端のシールをめくって注入。半開きのシールと容器の隙間に、大鍋からピンポイントで湯を流し込む作業で苦戦し、半分近くをこぼしてしまった。とりあえず蓋をして、改めて湯を沸かして継ぎ足したが、それまで麺は「半身浴」の状態で、下部と上部で柔らかさにムラができてしまった。

 湯を再投入してから3分後(麺の下半分はその倍以上の時間、湯に浸かっていたのだが…)、やけどに注意しながら、縦が約25センチ、横が約30センチある大きな容器を両手でしっかり持ち、ゆっくり傾けながら少しずつ湯を捨てた。そして、ソース2袋を麺にかけて混ぜる時の割りばしの重かったこと。麺の重量感が手首にズシリと伝わった。

 この「湯切り」について、湯切り口や蓋なども含めた容器の設計や改良、テストが繰り返されたという。確かに、湯切りに関しては、「湯入れ」に失敗した不器用な記者でもスムーズにできた。ペヤングホールディングス事務本部・製品開発課の小島裕太さんは当サイトの取材に対して「ペタマックスは容器が大きいので、従業員が一つ一つ手作業でフタをして、化粧箱にも(容器を)手で詰めています」と明かした。

 味の方は通常版と変わらないが、圧倒されるのはその量だ。7~8人前あって、成人が1日に必要とするエネルギー量の約2日分に当たる4184キロカロリー。パッケージには「絶対に1人で食べないでください」という注意書きがされているが、2~3人くらいなら残してしまうだろうし、単独で「大人食い」したい人もいるだろう。そこで、「麺を残しても捨てずに保存して完食する」ということを考えた。

 記者は残った麺を1食分ずつの適量でサランラップに包んだ。5食分あった。翌日食べる分は冷蔵庫に、それ以外は冷凍庫へ。翌日、フライパンで野菜と豚バラ肉をゴマ油でいため、冷蔵庫で保存した麺を投入して混ぜ合わせ、仕上げに紅ショウガを大量にトッピングした。2日後には冷凍した麺を解凍し、あとは同じ要領で調理。麺はさらに柔らかくなったが、飽きないためのアクセントであるゴマ油の香りと紅ショウガによって食は進んだ。

 こうした「残った麺の活用方法」について、製造元の担当者に聞いてみた。小島さんは「調理後の麺に関しては、お早めにお召し上がりください。調理後は基本的に一般的な料理として考えていただければよいと思います」と回答した。

 確かに商品を提供する側として、その後の「2次利用」に関しては、個人の裁量なので、そこまでは関知できないということだろう。「乾燥麺を湯で柔らかくしてから冷凍した麺」は、カップ焼きそばから独立した一つの「食材」なのだ。

 最後に結論。「湯入れを制する者が、ペタマックスを制す」。湯切りは安全かつスムーズにできる。その前段階、2.2リットルの湯をいかにムラなく的確に容器へと流し込めるかがポイントになる。やはり大きいやかんが必要か。また、後日調理する場合、麺を硬めに、湯で蒸らす時間を短縮するのもいいかもしれない。

 とはいえ、ホカホカの湯切り直後を食べるのがベスト。おかわり分も含めて5人くらいでシェアするのがいいかと思う。一方で、冷凍庫に残るペヤング麺のさらなるアレンジ料理について「オムソバ」「そばめし」「モダン焼き」…などと想像を膨らませるのも楽しい。

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