※この記事には現在公開中のサイゼリヤの「間違い探し」に関するネタバレを含みます。
今年7月に公開された最新のサイゼリヤの「間違い探し」が「マジで禁じ手」だとSNS上で大きな話題になっている。
キッズメニューに掲載されているにもかかわらず、そんじょそこらの子供ではとても見つけきれなさそうな難易度の高さでかねてより評判の間違い探し。今回話題になっている間違いも「ズッキーニくんの太さと角度」が違うというなんとも微妙なもので、僕も見較べていて「?」となってしまった。
サイゼリヤはどのような意図があってこんなに難解な間違い探しを作っているのだろうか?その謎を解明すべく、サイゼリヤの広報ご担当者にお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):以前から難しいと評判の間違い探しですが、どのような意図で制作されているのでしょうか。
担当者:キッズメニューの間違い探しは、「料理を待っている間も楽しく過ごしていただきたい」という意図で作成しています。食事は料理だけでなく、「その場を楽しむ」ことも大事だと考えています。これはイタリア語で「La Buona Tavola」といい、私たちがお客さまに体験していただきたい、豊かな食事体験のことをいいます。料理を待つ時間を楽しむこともその一環。これを補助するツールとして、間違い探しで盛り上がっていただければ幸いです。
中将:なるほど……そんなに奥深い意図があったんですね。しかし、今回の間違い探しでまさか「ズッキーニくんの太さと角度」が違うとは思いませんでした。SNS上でも「もはや禁じ手では?」という声がありますがいかがお考えでしょうか?
担当者:「ズッキーニくんの太さが違う」という間違いについては、実は「見つけやすいネタ」として設定しておりました。実際、店舗観察をした際にお子様が真っ先にこの間違いを見つけている場面に遭遇しています。お子様には余計な先入観が無い分、勘ぐりなしに素直な目で間違いを発見できるのかもしれません。
中将:これはイージーモードだったんですね!たしかにサイゼリヤの間違い探しは「間違い探しってこういうもんだろ」的な発想で見てるとぜんぜんわかりません。
担当者:どのような間違いにするのかも(作成者にしか分からない?)裏ストーリーを持って設定しています。よ~く見ていただければご理解いただけるかもしれませんが、右面は7月1日のメニュー改定前の世界、左面はメニュー改定後の世界となっているのです(詳細はネタバレになってしまうのでお答えできませんが…)。ズッキーニくんが太くなっているのは、時間が経過して成長したからです。
中将:作り方の発想自体がすでに奥深いんですね……。間違い探しの内容は毎回どのようにして決められているのでしょうか?
担当者:料理が出てくるまでの時間と想定している、約15~20分で大人の方が解けるレベルを想定しており、見つけやすいネタを7~8個、残りは“少し”難しいネタを入れるようにしています。何名かの社員に被験者になってもらい、実際に時間を測りながら調整する……といった形で社内検証を重ね、間違いを練り上げています。
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お話をうかがってみて感服&納得!サイゼリヤの間違い探しは単なるなぐさみごとの次元を遥かに超えたストーリー性、メッセージ性をこめて作られているようだ。
なおサイゼリヤではより難易度の高い間違い探しを求めるお客に向けて、「超難解!大人の間違い探し」を店舗レジ前に用意しているということ。通常の間違い探しとは異なり、イラストの左右を反転させた上で間違い探しするという超難解っぷりだ。
テイクアウトのみの利用時にもチェックできるので、間違い探し好きの方はぜひぜひサイゼリヤを訪れていただきたい。