朝から夕方まで鳴き続けていた子猫、犬派のご主人の気持ちをつかみすっかりパパっ子に

渡辺 陽 渡辺 陽

裏庭から猫の鳴き声が聞こえていたが、引っ越したばかりで荷物の片づけに追われていた金子さんは、見たら飼いたくなる、隣の猫かもしれないと、あえて気にしないようにしていた。しかし、鳴き声はやまず。見に行くと、そこには小さな子猫がいた。

鳴きやまない猫

2018年7月中旬、金子さんは愛知県から千葉県に引っ越してきて、慌ただしく荷物を片付けていた。朝からずっと猫の鳴き声がしていた。

「気になりましたが、猫を見たら絶対に拾ってしまうと思いましたし、隣の家に猫が出入りしていたので、その猫の鳴き声かもしれないと思い、やりすごしていました」

ところが、猫は夕方になっても鳴きやまない。金子さんは、庭に出て猫を探した。家の裏の植え込みの間に生まれて間もない子猫がいた。

「今思えば、もっと早く拾ってあげたらよかったと思うのですが。手のひらに乗るくらいの大きさで、可愛らしい子でした。生後2週間くらいでした」

 片付けはそっちのけに

家にあったシーチキンの缶詰の汁気を切って与えると、子猫は元気に食べた。名前は宙(そら)くんにしたという。家に入れるとほとんど鳴かなくなり、シャーっと威嚇することもなく、疲れたようで寝てしまったという。

翌朝、動物病院に連れて行ったが、健康で、離乳食にミルクを混ぜたものを食べさせて育てた。

ご主人は、もともと犬派で犬を飼いたいと言っていたのだが、夫婦で猫に夢中になった。

「片付けなんかどうでもいいよねというくらい、夫婦で猫にかかりっきりになりました」

お父さんっ子

金子さんは、犬派のご主人になれてもらおうと、ご主人の膝の上に宙くんを乗せるようにした。いつしかご主人の膝の上が宙くんの特等席に。ゆっくり眠れる場所になったという。宙くんは、午後10時頃、ご主人が「寝るよ」と声をかけるとご主人についていく。ご主人としか一緒に寝ない。甘えたい時もご主人のところに行くようになった。

宙くんは、キャリーケースに嫌がらずに入ってくれるし、車に乗せても大人しくしていられる。金子さんは、宙くん用のケージを車に積んで、旅行に行くこともある。ホテルや金子さんの実家に行って環境が変わっても平気なので、あちらこちらに行けるのだという。

金子さんは、後に別の猫も迎えるが、彼らに怒ることもなく、かといってかまうわけでもなく、宙くんはいつもひょうひょうと暮らしている。

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