内藤ダリアちゃんは、歯科医院の屋根裏でミイミイ鳴いていたところを保護された。一度は里子に出たものの、歯医者さんが譲渡先から連れ戻した。歯医者さんは、友人で、猫好きの内藤さんに「子猫を飼わないか」と言ってきた。
歯科医院の屋根裏に子猫が
東京都で暮らす内藤さんに、千葉県館山市で歯医者をしている友人から「子猫を飼いませんか」という連絡があった。
歯医者さんは、犬を3匹飼っていたので、子猫を飼うことができなかった。内藤さんが猫好きということを知っていたので、声をかけてくれたのだという。
2009年7月、歯科医院の屋根裏で子猫がミイミイ鳴いていたところを保護したという。生後1か月くらいの子猫で、1匹だけだった。お母さん猫が引っ越しする時に忘れたのか、置き去りにされたのかは分からない。一度里親さんに譲渡したが、ちゃんと育ててくれるのか心配になり返してもらったので、新たに里親さんを探していた。
小さくて可愛い猫
内藤さんは、幼い頃から犬や猫と暮らしてきたので動物が好きだった。
「物心ついた頃から猫が好きだったんです。なくてはならない存在でした。いつの頃からか保護活動を自分でもやってみたい、少しでも殺処分を減らしたい、いつか保護猫を飼いたいと思っていました」
ちょうど一人暮らしを始めたばかりだった内藤さんは、猫を飼いたいと考えていたところだった。
実際に子猫に会う前に写真を見せてもらうと、豆まきの豆を入れるような容器にちょこんと入っていて、とても小さく見えた。
「9月に父と迎えに行ったのですが、実際に会ってみると、お腹がふっくらした幼児体型で、可愛いなと思いました」
名前はダリアちゃんにした。
お姉さん猫のようなダリアちゃん
ダリアちゃんは、家に連れてきてもまったく動じず、最初から懐いてくれた。ただ、異食症で、フェイスタオルや洋服を食べた。
「異食症は、お母さん猫と早くに離れてしまったり、寂しい思いをしたりした子に多いそうです」
腕枕で寝たり、うつぶせになっていると背中に乗ってきたりする。甘えん坊だが不器用で、内藤さんの友達が遊びに来ると、グルグル喉を鳴らして甘えるが、なでようとするとバシッと叩くことがある。ただ、内藤さんが手を出すと、自分から頭を押し付けてくるという。
内藤さんは、ダリアちゃんの他に4匹の猫を飼っているが、ダリアちゃんはみんなのお姉さんのような存在。みんなの頭をなでたり、毛づくろいしたりする。内藤さんは、そんなダリアちゃんのことを「愛情深い子」だと言う。