野良猫の群れの中にいた子猫 保護された時は激しく抵抗…しかし今ではとっても甘えん坊に

渡辺 陽 渡辺 陽

猫が大好きで、2匹目を飼いたいと思っていた山口さん。特に猫を探していたわけではなかったが、1匹の黒猫の子猫と出会った。野良猫の子猫は、最初は抵抗したが、日が経つにつれ甘えん坊の猫になった。

猫を飼うなら保護猫を

福井県に住む山口さんは2001年にチャコちゃんという保護猫を迎えて飼っていた。チャコちゃんは、猫の保護をしている人の家の前にたたずんでいた子猫だった。 

2匹目の猫を飼ってみたいと思っていたが、探していたわけではなかった。

「でも、飼うなら保護猫にしようと思っていました。猫を飼うならペットショップで買うのではなく、身寄りのない猫を飼ってほしいと思っています」

2017年の冬にご主人の実家に帰省すると、家の周りに10匹くらいの猫がいた。子猫が産まれたようだった。配管の管が置いてあったので、その中や家の床下で暮らしていた。山口さんは黒猫が欲しいと思っていたのだが、たまたま黒猫の子猫がいた。

「早く捕まえないと保健所に連れていかれてしまうと思ったのですが、生粋の野良猫で、警戒心が強く、どんな食べ物をあげても捕まえられなかったんです」

鳴き叫ぶ子猫

「絶対今日は捕まえて帰る」、そう決心した山口さんは、配管の管の先にケージを設置して、入ったら出られないように片側の穴をふさいだ。子猫はケージの中に入ったが、まるでサルのようにギャアギャアと鳴き叫んでいた。

名前は月ちゃんにした。

月ちゃんは一週間くらい棚の奥のほうに隠れて出てこなかった。ちょっとでも近づくとシャーっと威嚇してきた。山口さんは、月ちゃんのために棚の奥のほうにごはんを置いてあげた。

だんだん家になれてきた月ちゃん。みんながいるところでゴロゴロ寝転んでくつろぐようになった。

先住猫チャコちゃんに嫌われても大好き

先住猫のチャコちゃんは、自分の縄張りに新しい猫、月ちゃんが来たので激しく拒否した。しかし、子猫の月ちゃんは、チャコちゃんのことが大好き。嫌われようがおかまいなしで、かまってほしくて仕方がない。 

チャコちゃんの背中の方から近づいたり、チャコちゃんの上をぴょーんと飛び越えたり、チャコちゃんが嫌がる近づき方をする。そのたびにチャコちゃんは怒っている。

チャコちゃんは、あまり人にべたべたする猫ではないが、月ちゃんは甘えん坊。人が座ると膝に乗ってくる。ものすごく寒がりで、いつも山口さんの布団の中に入って眠っている。そんな月ちゃんに、山口さんは癒されているそうだ。

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