駆除された鹿を天然藍で染めた革製品に 攻めダルマの孫、蔦哲一朗監督の挑戦

デイリースポーツ デイリースポーツ
都内で展示販売会を行う蔦哲一朗氏(C)DIYA
都内で展示販売会を行う蔦哲一朗氏(C)DIYA

 鹿皮を扱う業者そのものが少ない上に「新参者」のハンディがあり製造ルート確保の苦労もあった。そんな時、力になってくれたのは、攻めダルマと呼ばれた亡き祖父、池田高校野球部元監督の蔦文也氏。「じいちゃんの話題からスンナリ物事が動いたこともあった。常に僕の人生は支えられています」と感謝する。

 商品はネットで販売されているほか展示販売会も随時、開催。「話をして納得して買ってもらうのが大事」と説明役にも熱が入る。日本で地盤を固めて、藍染め人気が高い中国やヨーロッパに進出することも視野に入れる。

 都会での暮らしではなかなか思い至ることのない里山の現実、人と動物の共存という問題は、自身の映画製作のテーマにも通じる。「これが日本の、田舎の現状。鹿が駆除され放置されている日常があることを知ってもらえれば」。製品を通じて背景にある問題が伝わり、考えるきっかけとなることを蔦氏は願っている。

(デイリースポーツ・若林 みどり)

◆「DIYA」の公式HP https://diya.jp/

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース