【幼児期の体作りは、スポーツではなく外遊びをしよう!】
それでは、幼児期に体の基礎を作るための取り組みとしては、どのようなものが良いのでしょうか。それは、「外遊び」です。
外遊びには、体の基礎や運動の基礎を作るための要素が沢山含まれています。例えば、「鬼ごっこ」では体幹筋を強化することができ、「だるまさんが転んだ」では筋肉が働くタイミングを学ぶことができます。また、「竹馬」では立位バランス能力を強化することができますし、「ジャングルジム」では、ボディイメージを養うことができます。
それに加え、子どもは「楽しく遊ぶ」ことができるため、「させられ感」を感じることなく、自然に体の使いかたを学び、知らないうちに筋力強化やバランス力アップを図っていくことができます。
しかも、これは「体の使い方が不器用」な、いわゆる「グレーゾーン」のお子さんの課題を解決するためにも非常に有効なのです。
子どもたちがスポーツをする姿は確かにかわいいし、カッコいいもの。でも、幼児期には、デメリットの多いスポーツをさせるよりも、「楽しく外遊びをし、体全体を使うことで『体づくり』をする」のが何より大切です。
日ごろ運動する機会のない大人にも、いい経験です。少し涼しくなってきましたし、天気のいい日には、ぜひお子さんと一緒に楽しく外遊びをしてみませんか? 子どもにとってもすごく楽しい思い出になるはずですよ!
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理学療法士として、神戸市総合療育センターで長年、肢体不自由児のリハビリを担当し、発達障害の子どもの支援や学習支援、講演活動も行っている株式会社ILLUMINATE(神戸市東灘区)代表取締役の西村猛さんが、子どもの発達全般や、グレーゾーン・発達障害の子への効果的な支援について解説します。