黄金色に実った稲穂が、秋風に揺れる季節。その米を狙ってやってくるスズメたちを、雨の日も風の日も昼も夜も追い払う「かかし」たち。なのに…「申し訳ありませんが少し遅い夏休みをいただいています。かかし」という手紙を残して姿を消してしまったですって―?!実はこれ、神奈川県海老名市で開催中の「中新田かかしまつり」に出展されたかかしの一体。訪れた人たちやネットユーザーからも「思わず吹いてしまった」「うまい!」と反響を呼んだ作品の主に、お話を聞きました。
「中新田かかしまつり」は地域の活性化と新旧住民の交流を目的に始まり、今年で27回目。毎年子どもから大人まで、趣向を凝らして作ったかかしが田んぼのあぜ道に並び、今年も56体が展示されています。
その時々の時勢を現した作品も多く、今年は「令和」の元号発表やラグビーW杯ネタなどが集まる中、見た目も中身も斬新なそのかかしを作ったのは、海老名情報サイト「エビジョイ」編集長の高橋紀道さん(42)。2015年に開設して以来、まつりも地元のイベントとして紹介してきましたが「いつか自分も出展したい」と何年もアイデアを温め続け、悶々としていたそうです。
―で、なぜ働き方改革を?
「出展を決めたものの、このまつりのかかしはどれも力作ぞろい。初めてでは皆さんのようなクオリティの高いものは無理だと思い…簡単で、かつ今までとは違う切り口のアイデアが話題になればと考えていて、ひらめいた感じですね」