企画の仕掛け人は若手職員 実体験から子どもたちに「思い出になる夏祭りを」

オリックスが「神戸夏まつり2019」を開催

山本 智行 山本 智行

 プロ野球オリックスは5日、ほっともっとフィールド神戸でのソフトバンクホークス戦を「神戸夏まつり2019」と題し、様々な企画を実施した。これは若手球団職員を中心に立ち上げたプロジェクトの一環で、試合前には兵庫県西宮市出身の田口壮野手総合兼打撃コーチがひと肌脱いでのサイン会も実施。縁日ブースが出店されるなど、お祭りムードに包まれた。「神戸夏まつり」は6日にも開催され、300発の花火も打ち上げられる。

 今回、初開催された「神戸夏まつり2019」は若手職員を中心につくられたプロジェクトチームが企画したイベントのひとつだ。リーダー役を任された入社3年目の粟屋椰南(こな)さんは「子どものころ、この球場の近くに住んでいて、何度も足を運びました。そのときのことが印象に残っていて、この球場で思い出に残る夏祭りを体験してもらえればと考えました」と話す。

 ちなみに椰南という名前はハワイのカイアル・コナからとったものでいかにも南国ムードが漂うがイベントの準備に入ったのは今年の2月から。出店した縁日ブースには飲食店4店舗に子どもコロに遊んだヨーヨーつりでワクワク感を演出した。

 いまどきの女性らしくインスタ映えも意識。飲食メニューはひと工夫した。まずは定番のタピオカ(450円)を提供。さらに、韓国で人気のチーズハットグ(500円)、カラフルなソーダの上にわたがしがのったコットンキャンディーソーダ(1000円)、窯焼きピッツァのマルゲリータ(600円)などを用意した。

 「たこ焼きじゃなくていまふうのものを。結構喜んでもらえていたので良かったです」

 神戸を意識した企画に兵庫県を代表して田口壮コーチも球団からのオファーを快諾。試合前には抽選で選ばれた50人にサイン会を開いた。球団によると「さすがスター選手。あっという間に600人から応募があった」そうで、サインをもらった人々の満足そうな顔が印象的だった。

 笑顔でペンを走らせた田口コーチも「みなさん、この球場での思い出を熱く語ってくれた。ふだんはなかなかサインする機会はないんですが、こういうことならいつでも喜んでやりますよ。それにファンの思いを直接聞き、ここまで応援してくれるんだからもっと頑張らなきゃと思いました」とキッパリ。会場に遅れて到着し、帰りかけたファンに田口コーチが走り寄ってサインするなど、心温まるシーンもあった。

 7回には球団応援歌の「SKY」を盆踊りヴァージョンに。試合の方は首位を走るソフトバンクに敗れたが、3番の吉田正尚が一発を放つなど意地をみせた。粟屋さんは本来は商品開発部門を担当する球団MDグループに所属し大人気の応援グッズ「Bs正尚チャンスダンベル」にも関わったという。

 オリックスは昨年あたりからインド人もビックリな“インドデー”などユニークな企画を展開。8月には「オリザニア」となんとなく読めるものや「球団社長体験」「新聞記者体験」という斬新なものまで用意している。もちろん、6日も「神戸夏まつり」を開催。花火300発を打ち上げる。そうそう、浴衣か甚平着用で来場すると内外野自由席が大人500円になる。

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