ときどき広告バナーで上がってくる顔面全体をマスクで覆われた猫ちゃんの写真。口元だけをのこして、頭まるごとすっぽりかぶさる姿は、インパクト絶大というか…ちょっぴりホラー。表示されるたび「びくっ」と、おののいていたのですが、勇気を出して何の商品なのか…と調べてみると、なんということでしょう!猫ちゃんの爪切りを補助する道具でした。マスクをすっぽりかぶせると、猫ちゃんが落ち着いて、暴れることなく爪切りできるのだそう。しかも、なかなか人気のようです…。
ビジュアル破壊力抜群の商品の名前は「もふもふマスク」。岩手県にあるクロス・クローバー・ジャパンが手がける猫用品ブランド「NEKOZUKI(ねこずき)」から販売されています。2015年2月の発売開始から、すでに1万枚以上売れたといいます。
猫を飼う人たちにとって、猫の爪切りは気がのらず、場合によっては恐怖のイベントなのだそう。人や家具を傷つけないようにするほか、猫の健康のためにも定期的に切る必要があるといいますが、多くの猫は爪切りが苦手。抵抗して大暴れし、飼い主が噛まれたりひっかかれたりすることもあるそうです。
「押さえつけるのも難しいことがありますし、動物病院で切ってもらおうとすると場合によっては麻酔を使うこともあり、健康面などが心配になります…。爪切りについてはお客さまから多くの困りごとを寄せられており、解決できないかと思って開発しました」と話すのは、代表取締役の太野由佳子さん。
ご自宅でも猫を飼っており、タオルで目隠しをするとおとなしくなるという習性を経験から感じていたそう。そこで、興奮をやわらげる理想的な目隠しの形状を探していったところ、顔全体を覆うマスクにたどり着いたといいます。
猫への負担を少しでも減らしたいと、骨格にあわせた立体縫製になっているほか、肌にやさしい素材を採用。1秒でも早く着けて、早く外せるようにするために、マジックテープも一般的なものよりもソフトなものを使っています。
販売サイトのレビュー欄には、半信半疑ながら使ってみたところ、意外なほどの効果を実感したというコメントが。「本当におとなしく切らせてくれました」「嘘の様に猫が固まって切れちゃいました!」「多少イヤイヤしたりしますけど、大暴れすることなくお手入れできています♪」など…。ただ、猫によっては慣れるまでに時間がかかったり、すぐ外してしまったりなど、向き不向きはあるようです。