ただ、奈良県民のみならず、来店していた木津川市の男子中学生の一団ですら「えっ、ここ奈良やろ?」「奈良っぽいよな」。奈良市の中心部から車で20分弱、電車なら最短11分という近さから、これまでも奈良を舞台にした映画の舞台挨拶などがたびたび行われているといい、地元民のキモチとしては「奈良の映画館」らしい。
催事場「平安コート」と「平城コート」
2カ所の吹き抜けスペースには催事場があり、京都側は「平安コート」、奈良側は「平城コート」と名付けられている。ただ133平方メートルの「平安」に対し、「平城」は54平方メートルと半分以下。メーンイベントは「平安」で開かれる。「この“格差”、なんとなくモヤモヤする…」との奈良県民の声も聞こえてきそうだが「平城コートの催事は奈良の物産やイベントが中心ですが、平安コートでは京都も奈良も。総合的にみると奈良の方が出展機会は多いんですよ」と同モール。ちなみに「平安」にあった看板には、奈良ルートの方針が示されているリニア中央新幹線の絵が描かれていた。
と、いろいろ大変そうなこともあるが、京都と奈良の物産が同時に楽しめたり、中学や団体が一緒にイベントを開いたりと府県の垣根を越えて一体感を醸成しているのもこの立地ならでは。いやあ、県境って、本当にいいものですね!
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