そして極めつけは…
▼『凶器のラム・チャップ』/あなたに似た人(1800円)
“凶器となったある“食材”を、あなたはどこまで証拠隠滅出来ますか?完全犯罪を目指して、完食に挑戦!”ラム・チャップを完食することで、完全犯罪が成立…?
▼『HAL』/2001年宇宙の旅(1400円)
“作中で反乱を起こす人工知能搭載のコンピューターHAL9000。暗黒に浮かび上がるHALの「カメラアイ」をイカ墨パスタとトマトソースで再現しました”…このインパクトは…。
そんな書籍への偏愛ぶりがあふれるメニューに、ネットでは、本好きさんたちから「HAL9000だと食べ方が悪いと宇宙に放り出されそう」「ここでオフ会やろう」「関西にも出店して」などと、熱いコメントが続々と寄せられています。メニューの企画段階から携わった早川書房秘書室の千田宏之さんにお話を聞きました。
-どうしてこのようなメニューを企画されたのですか。
「5、6年前から、本社ビル1階で当社の経営する喫茶店『クリスティ』にて『パブ・シャーロック・ホームズ』などを期間限定で開催していました。BBCの人気ドラマ『SHERLOCK』に登場する英国俳優ベネディクト・カンバーバッチをイメージしたエッグベネディクトなどが好評だったんです。そこで、いずれ同ビル地下1階の『ラ・リヴィエール』で、レギュラーメニューとして様々な作品にちなんだ料理を出せないものかと。具体的に考案を始めたのは昨年の後半です」
-しかし、一見分からないようなメニューも多いですね。「2001年宇宙の旅」をモチーフにした「HAL」はとりわけインパクトのある一皿ですが、知らない人が見ると「これは何…?!」という人が多そうです…
「いえいえ!これが当レストランで一番の人気メニューです。HALといえば、非常ベルの赤いランプのようなカメラアイ、読者は一目で分かってくださいます。当初、ホールトマト丸々一個を使って制作しましたが、それでは食べにくいよ、と(笑)。最終的には濃厚なトマトソースで真っ赤な部分を表現しています」