1級建築士、デザイナーの顔を持ち、スポーツジム、飲食店のプロデュースなどマルチに活躍している「SUW」代表の鈴木一泰さん(50)は言わずと知られたマリナーズ・イチロー外野手の実兄。現在はユニークなデザインと機能性が人気のテーピング「コブラクションテープ」の販売、普及に本腰を入れている。五十にして天命を知ったのだろうか。
イチロー選手とは5歳違い。野球の経験はあるものの、中学時代は陸上の短距離選手だった。
「といっても郡大会で1位という程度。県大会となると全然ダメで。野球もほんの少しやっただけです」
愛知工業高校建築科から中央工学校の建築設計科で学び、工務店を経て建設会社へ。その間に難関を突破して1級建築士となったが、28歳でデザイナーに転身してアーバンスポーツブランド「SUW」をアメリカで立ち上げた。後にオリックスのイチローブランドを手がける。ここで、もうひとつの才能が開花し、その後は企業のトレードマークやロゴ、キャラクターをデザインした。