来年の大河に登場!伝説のランナーは超有名看板の2代目モデルだった

國松 珠実 國松 珠実
金栗四三がストックホルム五輪で着用したユニフォーム(レプリカ)
金栗四三がストックホルム五輪で着用したユニフォーム(レプリカ)

グリコの名前は「牡蠣」の栄養素から取った

 利一の故郷、九州・佐賀の有明海では牡蠣養殖が盛んだった。家業の薬屋を継いでいた彼は、捨てられるままだった牡蠣の煮汁を見て、「牡蠣には栄養素グリコーゲンが多く含まれている」ことを思い出し、煮汁から抽出することに成功。そこでグリコーゲンを含む食べ物を世に広め子どもの健康と栄養を支えようと決意、創業したのが「江崎グリコ」だ。グリコは、グリコーゲンから取られた名称である。あえて菓子にしたのも「毎日、無理なく栄養を摂取し続ければ、体力向上につながる」と考えたからだ。

 金栗四三と同じく、江崎グリコもさまざまな日本初に挑戦している。例えば、四角い形が普通だったキャラメルに対して、1922(大正11)年にハート形の栄養菓子であるグリコ(キャラメル)を発売。キャラメルにアーモンドを入れたのも初めてなら、チョコレートといえば板チョコだった時代に、ひと山にアーモンドを1粒入れたチョコレートを初めて発売したのも江崎グリコだった。

4000点のおもちゃが鑑賞できる!

 江崎利一は製品名やキャッチコピー、販売方法、販路の開拓などあらゆることを自分で考え、周到に計算して売り出す名マーケターでもあった。現在企画展が開催されている江崎記念館では、そのような利一の功績や江崎グリコの歴史、また4000点にも及ぶ懐かしいおもちゃなどを鑑賞できる。

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