「面白すぎる」
山形大学の工学部・高分子有機材料工学科の学生であるニーノさん(@NEETpiero)が、学内の入学理由のアンケート結果をX(旧Twitter)にて公開。
思いもよらぬ回答の数々が反響を呼んでいます。現在、同大学の1年生であるというニーノさん。投稿は、学内で行われた、とある授業を受けてのものでした。
ニーノさんによると、授業において事前にアンケートが実施され、次の時にその回答が一部ピックアップされ、公開されたとのこと。そのアンケートのなかに、「山形大学に入学した理由を教えてください」という質問が。
山形大学といえば、日本の国立大のなかでも名の知られた大学。さぞかし、夢や希望をもった前向きな回答ばかりなのかと思いきや――。
「共通テストに失敗した」
「頭があんまり良くないが、頑張ったら入れそうだった」
「他大学を目指していたが断念した」
といった、後ろ向きな回答がズラリ。
同じ東北地方のなかでは最難関の国立大といわれる“東北大学”の滑り止めだったという声も多くみられました。
このアンケート結果に対し、Xのリプ欄にもコメントが続出。
「全員夢破れた者で草」
「共通テストが原因」
「ここまで正直なのは面白いですね。でも、進路選択の現実って案外こういうものだと思います」
「1人くらい山形大が好きで好きで好きで第1志望でしたって子はいないのか?」
「これ25年くらい前から同じ。さらに上のOBの先輩もそうだって言ってたから、大学できてからずっとこうなんじゃないかな」
「2年前にこの授業取ったけど同じようなコメントあった記憶」
在校生・卒業生も含め、さまざまな方からの声がありました。
ニーノさんにお話を聞きました。
――アンケート結果が発表された時の学生たちの反応は?
ニーノさん:最初は戸惑っていましたが、教授がアンケートを淡々と読んでいる様子にやがて笑い声があがっていました。
――授業を担当している教授はどんな様子でしたか?
ニーノさん:教授は東北大学の出身なのですが、あえて母校をけなして「山形大学に来て皆さんよかったですね」と言っていました。皮肉だったのかは分かりませんが、学生たちにはそれが余計にウケていたと思います。
――ニーノさん自身はどんな感想をもちましたか?
ニーノさん:確かにそうだな――と、素直に共感してしまいました。回答した学生たちにもそれを公開した教授の先生にも、正直さが感じられて好印象を覚えました。
もちろん前向きな回答も――実は「優秀」で「いい大学」
ニーノさんの投稿により、ネガティブな志望理由ばかりが注目を集めてしまった山形大学。
しかし、実のところ、アンケートでは前向きな回答も多かったようです。
「投稿した写真のスライドではこのような結果でしたが、その前のスライドには前向きな理由が書かれてありました」(ニーノさん)
同大学人文学部の付属研究所である「ナスカ研究所」は、ペルー政府によって“ナスカの地上絵”の現地調査が認められている世界唯一の研究機関。また、新時代の光源として注目を集める“有機EL”の開発をはじめ、高分子・有機化学など工学分野の研究でも、山形大学は世界レベルの実績を誇ります。
アンケートでは、それらの分野の学問・研究に携わりたいという声も多くあったそうです。また、「現時点では進みたい分野は決まっていないが、大学での学びを通じてこれから考えていきたい」という学生もいたといいます。
「山大行った人、優秀な方結構いますよ」
「偏差値というのをちゃんと受け止めて、そこから学生を育てようとしている。いい大学だと思うよ」
「やっぱり山大最高だな」
このように、Xのリプ欄のなかにも、同大学を絶賛する声があがっていました。
投稿主の進学理由とは? 「厳しい境遇にいる人の希望に」
投稿主であるニーノさんご本人にも、山形大に入学するまでの経緯や、同大学で何を学び、何を目指したいかなど、詳しいお話をうかがいました。
まず、受験生の頃について、ニーノさんはこのように振り返ります。
「もともと化学が好きだったので、受験生の頃から理系を志望していましたが、向いていないかも――という思いもあって文系科目の勉強もしていました。実際、いちばん得意な科目は『政治経済』でした」
理系/文系、両方の進路を視野に入れつつ、受験勉強に邁進していたニーノさんでしたが、残念ながら現役では志望大学に落ちてしまい、浪人することに――。
浪人中、孤独を紛らわすためにXに夢中になってしまったこともあったそうです。
万バズを経験したことも…。
そのくらいハマりこんでしまっており、「受験生として終わっていた」と、当時を振り返るニーノさん。
しかし、やがて再度受験を迎えました。
「志望学部としては、文系は経済経営、理系は化学系で絞っていましたが、院進学や就職先のことを考えて最終的に理系に決めました。山形大学の受験を決めたのは、自分にとって科目が受けやすかったのと、工学部に“高分子有機材料学工学科”があったからです」(ニーノさん)
今度こそ受験を突破し、晴れて山形大学の学生になったニーノさん。
今後の進路についてはこのように考えているといいます。
「院進を目標として考えており、内部進学・外部進学と幅広い選択を視野に入れられるよう、今から勉強しています。また、就職活動もしようと思っています。そのために、サークル活動なども通じて、社会人として必要なコミニケーション力や社会性を学んでいきたいです」
ここまで、受験や進路を軸に語っていただきました。
しかし、その一方で、“自分の人生”というテーマにおいても、ニーノさんは学問を大切に思っている部分があるようです。
「“遺伝”や“環境”で人生は決まるという意見もありますが、私はそれを変えたいと思っています。自分の家庭は裕福ではなく、両親の学歴もいい方とはいえないのですが、それでも努力でここまでやれたと誇れるようになれるのを目標にしています」(ニーノさん)
さらに、いま厳しい境遇にいる人も、希望を捨てずに頑張って努欲しいとニーノさんは語ります。
「私もどちらかというと不遇な環境にいたのですが、不安があっても行動してみて、その先のことはその時考えればいい――という気持ちで生きています。自分で正しいと決めたことを貫き通せるような人間になりたいですね。だって、自分の人生なのですから…」(ニーノさん)
自分が正しいと思う人生を生きるため、そして他の人たちの希望になれるような人間になるため、ニーノさんは山形大学で学んでいるといいます。
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■ニーノさんのX(旧Twitter)はこちら
→https://x.com/NEETpiero