レオス・キャピタルワークス株式会社(東京都千代田区)は、「資産形成に関する消費者実態調査」の結果をもとに、家族とお金の実態を伝える「私たちのお金白書」の第2弾を発表しました。それによると、20代では老後資金の主な準備手段として、預金よりも投資信託を選ぶ人の割合が高くなったほか、NISAの利用状況や老後資金への不安、お金の悩みを相談する相手についても、ほかの世代とは異なる特徴が見られることがわかりました。
この調査は、全国の18〜79歳の男女(スクリーニング5309人、本調査(1)2122人、本調査(2)2008人)を対象として、2026年4月~5月の期間にインターネットで実施されました。
まず、「老後の生活資金の主な準備手段」を調べたところ、全体では「預金・現金」を挙げた人が46.3%だったのに対し、「投資信託」は17.0%でした。
これを20代に限定してみると、「投資信託」が41.9%、「預金・現金」が29.0%となり、若い世代では預金でお金を蓄えるだけでなく、投資信託を活用して将来に備える考え方が広がっていることがうかがえました。
また、「NISAの利用率」についても、20代が33.0%、30代が35.4%と、18〜19歳時点の15.6%から社会人期に倍増。NISA制度が身近にある環境で育ち、社会人になってから資産形成に取り組む「NISAネイティブ世代」が登場していると、同社は分析しています。
では、老後資金について、若い世代はどのような不安を抱えているのでしょうか。
調査で注目されたのが、「老後に資産を取り崩すタイミング」への不安です。20代では、この項目を挙げた人が21.3%に上り、全体の11.0%と比べておよそ2倍となりました。
将来に向けて資産を積み立てることだけでなく、老後にいつ、どのようにお金を使うのかまで意識していることが、20代の特徴として表れています。
また、20代が「お金の不安を話せる相手」としては、「父母」が35.4%、「友人」が22.3%、「職場の人」が10.0%という結果になり、ほかの世代では、配偶者や子ども、父母など家族が主な相談相手となる傾向がある一方、20代では友人や職場の人など、家族以外にも相談先を持っていることがわかりました。
さらに、SNSを相談先として活用する割合は6.9%と、全体の1.3%と比べて約5倍となっており、身近な人との会話に加え、デジタル上のつながりも活用しながら、お金の悩みを共有している様子がうかがえます。
さらに、将来の相続や財産整理についても、20代は専門家への相談に前向きな傾向が見られました。
「今後、相続の承継予定がある人を対象に、親などの相続や財産整理について専門家に相談したいですか」と尋ねたところ、20代の相談意向は73.0%で、全世代のなかで最も高くなりました。
お金の問題を一人で抱え込まず、必要に応じて周囲や専門家の力を借りる姿勢は、世代を問わず参考になりそうです。
なお、同社は、資産形成を始める際の心構えと具体的な手順についても紹介しています。
▽資産形成を始める前に意識したい3つのこと
・「いつか始めよう」ではなく、「今日が一番早い」というスタンスでいましょう。
・大切なのは「いくら増やすか」より「何のために増やすか」です。
・投資をはじめる時は余剰資金で小さく始めましょう。
資産形成では、単にお金を増やすことだけを目標にするのではなく、将来どのような暮らしを送りたいのかを考えることが大切です。
▽資産形成を始めるための4つの手順
1.まずは収入と支出を確認します。1年間でどれくらい貯められているか(貯蓄・投資に回せる金額)、月々いくらあれば生活できるか(最低限必要な金額)を把握してみましょう。
2.「何のために・いくら必要か」を考えるにあたって、「自分または家族でこれから(老後を含む)どんな暮らしがしたいか」「ご自身の夢」「子どもにどんな経験をさせてあげたいか」などを話してみましょう。
3.「いつまでに・いくら必要か」が見えてきたら、先に貯める仕組みをつくってみましょう。お金は「残ったら貯めよう」ではなかなか貯まりません。給料日に自動的に積立口座へ入金される仕組みをつくり、手に汗かかない金額からコツコツ始めてみましょう。
4.金融機関に証券口座をつくってみましょう。NISAを活用することで、投資の利益が非課税になります。まずは少額から、「小さく、ゆっくり、長く」を合言葉に始めてみましょう。
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【出典】
▽世代別2000人のリアル「私たちのお金白書」/レオス・キャピタルワークス作成
https://www.rheos.jp/research/money-hakusho_vol2.pdf