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「夫がうつ病で休職、家事も育児も私ひとり」30代ママ 家族まで限界になる前に頼れる先は?【社会福祉士が解説】

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30代の会社員・美香さん(仮名)は、夫と5歳の長女、3歳の長男の4人で暮らしています。

夫がうつ病と診断されて休職してから半年が経ち、家事や育児の多くを一人で担うようになりました。夫は自宅で横になっていることが多く、子どもの送迎や食事、入浴に加え、夫の食事や生活面にも気を配っています。

夫の通院への付き添いと子どもの送迎が重なる場合もあり、美香さんは休む時間をほとんど取れなくなりました。「夫がつらいのだから、自分が頑張らなければ」と抱え込むうち、心身の疲れを感じています。

夫の療養を支えながら子育てを続けるために、妻自身の負担についてはどこに相談し、どのような支援を利用できるのでしょうか。

家族を支える人にも支援が必要 まず負担を整理する

夫のうつ病については、主治医など医療機関に相談しながら治療を進めることが基本です。ただし、妻が抱えている家事や育児、夫の生活面への対応まで、すべてを一人で担う必要はありません。

困りごとを一人で抱えて疲れがたまれば、心身の不調につながる場合があります。妻自身が限界を迎えるのを防ぐためにも、つらい状況が続く場合は外部に助けを求めることが大切です。

▼家事・育児・生活サポートの現状と「休める時間」を書き出す

「夫のために何をすればよいか」だけを考えるのではなく、まず現在どのような負担が重なっているのかを洗い出します。

例えば、子どもの送迎や食事、夫の通院への付き添いや身の回りの世話など、いつどのような場面で困っているか、そして自身が休める時間があるか等を書き出してみましょう。

負担を書き出すことで、何に困っているかを整理しやすくなります。

▼妻自身の疲れや不調も相談してよい

家族の療養を支えていると、自分の疲れや不調を後回しにしてしまうことがあります。眠れない、気分の落ち込みが続く、仕事や家事に支障が出ているなど、自身の心身にも変化を感じている場合は、妻自身について相談することも大切です。

自治体では、こころの健康に関する相談窓口を設けている場合があります。また、保健所や精神保健福祉センターでも、本人だけでなく家族からの相談を受け付けています。体調面の不調がある場合は、かかりつけ医などの医療機関に相談する方法もあります。

利用できる相談先や名称は地域によって異なるため、詳しくは自治体などに確認してください。

一人で抱え込まず「自治体の子育て支援」を頼る

夫の通院の付き添いで子どもの送迎ができないなど、一人で対応するのが難しい場合は、自治体の子育て支援を調べてください。子どもの一時預かりなど、自治体が実施している子育て支援があります。

▼窓口には「具体的な困りごと」を整理して伝える

通院の付き添いや自身の休息のために、子どもの一時預かりを利用できる場合があります。利用を検討しているなら、自治体の子育て支援窓口(子ども家庭センターや子育て支援センターなど)に相談してください。

相談の際には、「夫がうつ病で休職している」という事情だけでなく、どのような場面で何に困っているかを説明するのがポイントです。例えば、「夫の通院の付き添いで子どもの送迎ができない」「子どもの世話をしながら夫の生活も支えている」「休む時間がほとんどない」などです。

ただ、地域によって利用できる制度や条件が異なるため、詳しくは自治体の相談窓口へ問い合わせてください。

▼一時預かりやファミリー・サポートを活用して休息を確保する

保護者の事情などで一時的に家庭での保育が難しい場合は、ファミリー・サポート・センターを利用する方法があります。地域住民による有償の相互援助活動であり、利用には原則として事前の会員登録(依頼会員としての登録)が必要です。

ファミリー・サポート・センターでは、一時的な子どもの預かりだけでなく、保育施設などへの送迎を依頼できる場合があります。例えば、夫の通院に付き添う時間と子どもの習い事の送迎が重なった場合などに、子どもの送迎をお願いするのもよいでしょう。

ただし、ファミリー・サポート・センターは、子どもの一時預かりや送迎などを行う子育て支援です。夫の治療や医療に関する支援ではありません。

夫の療養生活や、家族としてどのように支えていけばよいか悩んでいる場合は、保健所や精神保健福祉センター、自治体の福祉総合窓口などに相談できる場合もあります。

◇  ◇

美香さんは、夫の休職後に家事や育児、夫の生活面まで一人で抱えていました。

そこで、自治体の子育て相談窓口に家庭の状況を伝えたところ、利用できる支援について案内を受けました。子どもの送迎などを依頼できるようになり、数時間でも休める時間を確保できました。

「外部の支援に頼ったことで、少しずつ自分が休める時間をつくれるようになりました。一人で抱え込まず、もっと早く相談すればよかった」と振り返っています。

【監修】勝水健吾(かつみず・けんご)社会福祉士、産業カウンセラー、理学療法士 身体障がい者(HIV感染症)、精神障がい者(双極症Ⅱ型)、セクシャルマイノリティ(ゲイ)の当事者。現在はオンラインカウンセリングサービスを提供する「勇者の部屋」代表。    

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