人生100年時代と言われる現代、将来への漠然とした不安を抱えつつも、具体的にどう動くべきか悩んでしまう人は少なくありません。株式会社AZWAY(東京都豊島区)が運営するハウスメーカー・工務店の比較サイト『イエベース』が実施した「将来のお金まわりの不安と備え」に関するアンケート調査から、多くの人が「数千万円規模のまとまった資金が必要」と感じている一方で、9割以上が「準備が足りていない」と焦りを募らせている現実が浮き彫りになりました。
調査は、全国の20〜60代の男女300人を対象として、2026年6月にインターネットで実施されました。
まず、「老後(65歳以降)に必要になると思う毎月の生活費」を尋ねたところ、「20~24万円」(37.3%)、「15~19万円」(24.0%)、「25~29万円」(11.0%)など、「20万円以上」とした人が6割となり、最低限の生活費だけでなく、医療費や住居費、物価上昇なども含めて考えている人が多いことがうかがえました。
一方で、「20万円未満」とした人も4割となり、老後に必要と考える金額には、想定する生活水準だけでなく、家族構成や住まいの状況などによって幅があることが分かります。
続いて、「老後資金として最終的にどのくらいのお金が必要だと思いますか」と尋ねたところ、「2000~2999万円」(33.3%)、「3000~4999万円」(27.7%)、「5000万円以上」(17.3%)が上位となり、「2000万円以上」と考える人は約8割に達しました。
では、実際に老後資金の準備を始めている人はどのくらいいるのでしょうか。
調査の結果、「少しずつ始めている」(36.0%)や「すでに計画的に準備している」(11.7%)など、47.7%が準備に手を付けている一方で、「始めたいが手をつけられていない」(25.3%)や「準備する余裕がない」(22.0%)、「まだ先のことなので考えていない」(5.0%)など、半数を超える人が老後資金への関心があっても、実際の準備に着手できていないことが明らかとなりました。
また、「老後資金の準備方法」としては、「預貯金(定期・普通)」(51.3%)のほか、「新NISA・つみたてNISA」(45.3%)、「節約・固定費の見直し」(30.7%)といった回答も挙がり、老後資金の準備は金融商品だけに限らず、支出を減らしたり収入を増やしたりする取り組みにも広がっています。
老後資金の準備に着手できていない人が約半数いましたが、預貯金や節約などの身近な行動は、本人が「老後資金の準備」として意識していない可能性も考えられます。
次に、「老後のお金に対する不安」について尋ねたところ、「不安を感じる」とした人が93.3%にのぼりました。
具体的には、「年金だけで生活できるか」(45.0%)、「物価上昇で貯蓄が目減りすること」(18.7%)、「医療・介護の費用」(11.7%)が上位に挙がり、将来を正確に見通しにくいことそのものが不安につながっていることがうかがえました。
多くの人が必要な老後資金について「2000万円以上」と考えている一方、自分自身の準備についてはどうでしょうか。
この質問には、「足りていないと思う」とした人が91.0%に達し、「すでに計画的に準備している」「少しずつ始めている」と答えた人においても、85.3%が「足りていない」と回答しました。
老後資金の準備は「始めているかどうか」だけでは安心につながらず、「いくら準備すれば十分なのか分からない」こと自体が不安の背景にあると考えられます。
最後に、「老後のお金について誰かに相談した経験はありますか」と尋ねたところ、「ネットやYouTubeで調べている」(21.7%)や「家族・パートナーと話し合っている」(16.0%)といった意見が挙がったものの、最も多かったのは「誰にも相談したことがない」(51.0%)でした。
老後に必要な金額は、収入や家族構成、住まい、働き方などによって変わります。
そのため、「老後資金は○○万円あれば大丈夫」と一律に考えるのではなく、自分の将来の生活を具体的にイメージしながら、収入と支出、年金、住居費、医療・介護費などを確認していくことが重要になりそうです。
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【出典】
▽イエベース/〖老後のお金、足りると思う?〗300人調査で見えた必要額と準備不足のギャップ
https://iebase.jp/research/retirement-funds-anxiety-survey.html