かつて駅のホームなどで見られた、パネル回転により行き先や出発時刻などを示す表示機「パタパタ」。今、SNS上ではあのパタパタを透明ディスプレイで再現した装置が大きな注目を集めている。「透明ディスプレイで、パタパタ反転表示を再現してみた」と装置を紹介したのはそぞらさん(@sozoraemon)。
「特急」「普通」「回送」といった表示が、デジタルなのにパタパタとめくられてゆくこの不思議な感覚…
そぞらさんに話を聞いた。
ーーこのアイデアを思い付いた経緯は?
そぞら:Raspberry Pi(電子工作やプログラミングができる、名刺サイズの超小型シングルボードコンピュータ)でちょっと変わった表示装置を作るのが好きで、普段から「このディスプレイなら何を表示したらおもしろいだろう」と考えています。
今回目に留まったのが、京急・上大岡駅の「デジタルパタパタ」でした。昔ながらのパタパタの雰囲気をデジタルで表現しているところがおもしろく、「これならRaspberry Piでも再現できそう」と、まず液晶ディスプレイで作ってみました。
そこで終わらず、「透明ディスプレイでパタパタが動いたら、どんな見え方になるんだろう?」と思い、透明OLEDでも試してみたのが今回の作品です。
ーー製作にあたりこだわったことや苦労したことは?
そぞら:透明ディスプレイは単色表示なので、色や陰影に頼らず、いかに「めくれている」と感じられる動きを作るかに苦労しました。
Pythonの画像処理ライブラリ「Pillow」を使い、文字を表示した画面をプログラム上で動かしています。現在の表示の上半分を8段階で徐々に小さくして、フラップが手前へめくれる様子を表現し、続いて次の表示の下半分を8段階で徐々に広げます。これらを連続して透明OLEDに表示することで、実際には動く部品がないディスプレイ上で「パタパタ」と回転して表示が切り替わるように見せています。
また、使用した透明OLEDは128×64ピクセルと非常に小さいため、限られた画素数の中で日本語と英語を表示しながら、反転する動きもわかるように、文字サイズや配置、反転速度などを調整しました。
ーーご投稿に対し大きな反響がありました。
そぞら:多くの方に興味を持っていただき、海外の方にも見ていただけたことがうれしかったです。昔ながらの「パタパタ」と、透明ディスプレイの近未来的な見た目という、対照的な組み合わせを楽しんでいただけたのかなと思います。この作品をきっかけに、Raspberry Piや特殊なディスプレイを使った電子工作にも興味を持っていただけたことが、何よりうれしいです。
◇ ◇
SNSユーザーたちから
「おおお!透明ディスプレイもパタパタ!」
「Raspberryでこんなこと出来るんか…」
「昔の新幹線を思い出してしまった。 あれは自由席と指定席しか表示できなかったが」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。
なおそぞらさんはRaspberry Piを使った電子工作やプログラミングを初心者向けに紹介するブログ「sozorablog」を運営。また今年5月にRaspberry Pi Pico 2 Wを使った電子工作の入門書『ラズパイPico 2 WかんたんIoT電子工作レシピ』(技術評論社)を発表している。いずれもWi-Fiを活用したIoT電子工作を初心者の方でも楽しめる内容になっているので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
【そぞらさん関連情報】
▽Xアカウント
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▽ブログ「sozorablog」
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▽『ラズパイPico 2 WかんたんIoT電子工作レシピ』(技術評論社)
https://gihyo.jp/book/2026/978-4-297-15696-1